2018契約更改を終えて
「やっぱり、康晃が大トリだったわね、契約更改」
納得したように頷く結乃。
「やっぱりって、どうして?」
素朴な疑問を呈する理衣。
そんな理衣に対して、びしっと指さしポーズを決めて告げる結乃。
「そんなの、康晃が目立ちたがりだからに決まっているでしょ!」
「な、なるほど・・・・」
納得してしまう理衣であった。
「まーでも、4位の割には大盤振る舞いだったわよね」
「活躍した選手の年棒を上げるのは当然じゃないの?」
「それにしてもUP率がね。DeNA、お金大丈夫なのかしら?」
もちろん、選手の年棒が上がることは良いことだが、金満球団ではないだけに心配でもある。
「まあ、来期は4億が減るから・・・」
「決まってない、決まってないよ!」
慌てて否定する理衣。
「でも、筒香4億、康晃が2.5億、ぷーさんが1.6億、三上が1.05億・・・・増えたもんね」
「あと大和選手も1億」
「そうね。梶谷とか今永とかがっつり落ちたけれど、上がった選手の印象の方が強いわよね」
「三嶋投手とかも良かったよね!」
輝きを取り戻した三嶋の大幅UPは素直に嬉しかった。
「東投手も、康晃投手を越える昇給率!」
「ローテ守ったのと、防御率、勝率、奪三振率、全て良かったし、先発1番手として一年投げてくれたからね。そういうことを評価したんでしょう」
「2019年は更にバナナが増えるといいね!」
「あのバナナはちゃんと美味しく頂いたはずよ!!」
「まー、柴田が上がり過ぎじゃない? とか、石田の減給幅が少なくない? とかもあるけれど」
「でも、球団の査定ポイントは決まっているから、それに沿ってなんでしょう?」
「単純な目に見える数字だけじゃないってことでしょうね」
「さて、これで契約更改終了し、ネタがなくなったわね」
「ちょろちょろイベントはあるみたいだけどね。『FOR REAL』の初日舞台あいさつとか」
「でもあれ、金曜日の平日じゃない! 観に行けないわよ!」
激おこぷんぷんの結乃。
満を持して予約しようと待ち構えようと思っていたのだが、曜日に気が付いて諦めたのだ。
致し方ないが・・・・
「次は新人の合同自主トレとか、まあ自主トレね。誰か話題になるかしら?」
「山登りは誰が一番になるか、とか?」
「今回の新人は面白そうだから、ネタを提供してくれると信じているわ!」
「そんなことを信じなくても・・・・」
「まあ、怪我しないことが一番だけど、キャンプまでには仕上げてこないとね、特に即戦力は」
今から約二か月後のキャンプが楽しみであり、同時にそれまで長くて辛くもあるオフシーズン。
「そういうときは来期の妄想をして待つのよ!」