2018年振り返り #53 熱きハート震えるほどビート!頼れる将軍 S.パットン
「パットン投手、本当に残ってくれてありがとー!」
もろ手を挙げて感謝の意を示す理衣。
「素直に喜べるわよね! 本当によくぞ残留を決意してくれたわよね!」
結乃も鼻息荒い。
#53 S.パットン
当番試合 : 58
投球回数 : 56
防御率 :2.57
勝利 : 5
敗北 : 1
セーブ : 0
ホールド : 33
奪三振 : 67
「メジャーからの声もかかっていると聞いて、絶対にメジャーだと思っていたわよね」
「メジャー志向だったんだよね。それを蹴って横浜を選んでくれたのなら嬉しいよね!」
「もちろん、愛情だけじゃなく純粋なビジネスだったのかもだけどね」
パットンはもちろん良い選手だ。
だが、球速はメジャーなら決して速いというわけではない。
メジャーからのオファーがあっても、DeNAの提示額とほぼ変わらなかったのかもしれない。
「それでも、結果として残ってくれたなら嬉しいことに変わりはないものね」
「何せセットアッパーだし、ブルペン陣のまとめ役的なところもあるし、何より熱い男よね!」
「あの巨人戦、パットン投手があんなにエキサイトするなんてね」
「奥さんも、あんな姿を始めて見たってツイートしていたみたいだしね」
それだけ、試合に本気で臨んでいたということなのだ。
「ブルペン陣におそろいのTシャツを配って団結力を固めたりもしていたし」
「髭を生やして一体感を出そう、なんてのもね」
「まあ、髭は生やしたくない選手がいたら迷惑だったかもね・・・・」
「あ、言っちゃった・・・・」
まあ、全員がちゃんと髭生やしていた。というか、そのせいか分からないがチームの髭率がやけに高かった気がする。
「2018年の成績は90点! 時々あぶないときもあるけれど、それは誰しもあることだしね」
「またあと二年間、頼りに出来るのが頼もしいね!」
「でも、安心ばかりしていられないわよ。NPBのレベルも上がっているからね、パットンもうかうかしてられないわよ」
「そんな、不安になることを言わないでよう」
眉をひそめて不満を口にする理衣。
「油断大敵、慢心しては駄目だからあえて言うのよ。特にパットンは、縦系の変化球がないからね」
ストレートとスライダーが基本。
そのストレートに対抗されると、なかなか苦しくなるのは広島戦を見ても分かる通りだ。
「でも、それを乗り切ってくれると信じているわ!」
「パットン投手なら、ね」
「リリーフカーに乗らないのは、疲れないのかしら?」
「今、ここで言うこと?」
「2019年もブルペンから颯爽と走っていく姿を楽しみにしましょう!」
「あの髭といい、将軍というあだ名と言い、格好いいよね!」
その格好いい姿を皆もスタジアムに観に行こう!
味方に勝利をもたらしてくれ、パットン将軍!