2019年5月23日 巨人戦
結果:横浜4-7巨人
敢闘選手賞:なし
「やっぱりタイムリー打てないチームはこれだー!」
結乃が和室の畳を叩きつけて悔しがる。
「ちょ、結乃、畳が傷むから、ほら座布団」
慌てて理衣が座布団を差し出すと、結乃は座布団に拳をめり込ませる。
ぼすん
ぼずん
怒りを、悔しさを、その拳にのせて。
「とりあえず、4三振の4番! どういうこと!?」
「あぁ、ここにきて4番が失速、かぁ」
「宮崎にあたりがでてきたらコレだもんね。なかなかうまくはいかないわ。まあ、もっともこれまでもそんなに当たっていたわけじゃあないけれど」
「手厳しいね!」
「だってほら、得点圏打率とか、打点とか・・・・」
頼むぜ4番、夏に向けてあげていってくれ!
「で、でも、打線はヒットが出るようになったし、上向きだよね、ね!?」
「13安打5四球で4点! しかもソトの3ランだからタイムリーは1本だけよ!? ベイスターズらしいわよね!」
「確かに、残塁祭りだったもんねぇ」
見ているファンとすればストレスが溜まって仕方ない試合であったことだろう。
攻め立てているようで点が入らないのだから。
「あとは先発の大貫、いきなり4回に崩れたわね、どうしたのかしら?」
「あそこまで連打されちゃうなんてねぇ」
今までの登板した試合でも、ランナーは出すが落ち着いて抑えていた。
しかしこの試合では4回に滅多打ちにあってしまった。
「うーん、まあ長いシーズン、こういう時もあると思うしかないわね。今まではずっとQSしてくれていたし」
「次でリベンジしてほしいね!」
「てゆうか、前回の巨人戦で勝ちを消されたんだから、この試合では負けを消してあげなさいよね!」
やっぱりルーキーに厳しいチームであった。
「切り替えて次は、阪神のホームでの試合よ!」
「横浜スタジアムだよ!」
「だから阪神のホームじゃない」
「・・・・」
その阪神は連敗中のヤクルトを3タテしてホームに凱旋である。
しかも西、メッセンジャーを立ててくる。
「とはいえ、こちらもドラ1トリオで立ち向かうわよ。狙うは3タテ! 今までの借りを返すのよ!」
「そうそう、阪神さんも、打線が打ちまくるってわけでもないしね」
「まー、ホームの横浜では打線が爆発するんだけどね」
「だからー」
泣きそうな顔をする理衣。
「でも真面目な話、阪神も、ファンも、横浜なら勝てると思っているはずよ。いつまでもそんな風に思われていて悔しくないの!? いい加減、やり返しなさい!」
「本当に、本当に、悔しいもんね!」
連勝が止まった次の試合こそ重要。
阪神を叩いて上昇気流に乗ろう!