「いよいよ交流戦が始まるわよ!」
鬼門ともいえる交流戦。
結乃は険しい表情で腕組みをしている。
「今年こそ勝ち越したいね。ここで上位と差を詰めたいね」
理衣は不安そうな表情。
毎年、あまり良い目を見ていない交流戦であるだけに。
「ただ今年は調子をあげて交流戦に入るから、悪くはない感じよね」
「そうだよね!」
先発ローテが揃い、打線も調子が上がってきている。
他のセリーグのチームと比べても、バランスは取れてきているのではなかろうか。
「まずはローテね。交流戦直前になって、とうとう6枚揃ったのが大きいわね」
「平良投手が戻ってきたからね!」
考えられるローテはこうだろう。
大貫-平良-東、今永-上茶谷-濱口
「大貫が前回炎上しちゃったけれど、雨天中止もあって1週飛ばして、うまく調整してくれていると良いわね」
「ここまで、安定していたもんね」
プロの試合で先発し、疲労もあったろう。
「あと、濱口がなんか1回降板したから、投げる場所を変えるかもね」
「ああー。デーゲームを避けるのか、ラミレス監督は横浜スタジアムを避けるって言っていたけれど」
「交流戦、最初の週を注目ね!」
「もちろん、平良はまだ球数多く放れなさそうとか、東も去年のようじゃないとか、ルーキーが二人とか不安はあるけれど、それはどのチームもあるでしょうし」
「いざという時は井納投手とか、飯塚投手も下で頑張っているしね」
「とにかく左の三枚。パリーグ相手に、実力を見せてあげるのよ!」
気合いを入れ捲る結乃。
「打線の方は、DHをどうするかだね」
「守備を考えればソトでしょうね。で、外野に誰を入れるか」
「打力なら佐野選手、守備力なら桑原選手?」
「ここで二軍から上げてくるかもよ。梶谷か楠本か」
「パリーグは広い球場が多いから、やっぱり梶谷選手か桑原選手で、佐野選手は代打にとっておきたいね」
いずれにしても、今の打線で弱点は6番であるから、ここが埋められるようにしたい。
「この交流戦で、パリーグの各球団には最低でも広島だけでも叩いてもらわないと、セリーグがつまらなくなるわ!」
「他人任せというのも情けないけどね」
「ベイスターズの一人勝ちが嬉しいんだけどね・・・・」
それが都合が良すぎるか。
まずは、大負けしないことが大切だ。
「この交流戦は優勝を目指すわよ!」
「今年こそヤフオクドームでソフトバンクに勝とう!」
そう、ベイスターズはソフトバンクに、特にヤフオクドームで全く勝てていないのだ。
今年こそ3タテ返しだ!