2019年8月10日 中日戦
結果:横浜5-4中日
敢闘選手賞:伊藤裕
「うぅ、さすがに今日は厳しい試合展開?」
理衣が唸るように言う。
「何言ってんの理衣ちゃん、巨人が勝っているしカープもリード、負けてらんないわよ!」
拳を握りしめて結乃が言う。
3点リードされて確かにきつい。
それでも。
「打ったぁーーーーー!?」
「ホームラン? 入った!?」
反撃はルーキー、伊藤裕だった。
期待していたとはいえ、まさかのプロ初ホームラン。
しかも。
「2打席連続ぅ!?」
「同点っ!!」
熱狂するファン。
まさかまさかの、二打席連続ホームランである。
これで勢いに乗らないわけがない。
9回表を山崎が抑え、その裏。
先頭の大和がツーベース、桑原の送りバントが内野安打となり、筒香敬遠で満塁。
ソトは倒れたが。
「よく打ったわ乙坂!」
「ヒットかと思ったけれど、サヨナラ勝ちに変わりはないね!」
「ランナーが桑原だったのも良かったわね!」
「苦しい試合を取ったのは大きいねー」
「そうね。先発の石田も悪くはなかったと思うけれど、低めの球を中日打線がよく打ったわね」
アルモンテのホームランなど、低めの球を軽くすくったように見えたのに、スタンドインである。
「でもまあ、ソロHR2本だったから、まだ良かったわ」
「これでカード勝ち越し、決まったね!」
「巨人もカープも負けないから、こちらも負けるわけにはいかないわね」
「ヤクルトさん、阪神さんにも頑張って欲しいけど」
「ベイスターズ戦以外でね!」
本当に、よろしくお願いしたい。
自分勝手だが。
「・・・・と思ったら、阪神がサヨナラ勝ちしてるー!?」
「本当だ! 大山選手がサヨナラ3ランだって!」
ありがとう、阪神!
ベイスターズ戦では頑張らないでね!
「それにしても筒香をサードにしてから、サードへの打球が少ないわね!」
「ねえねえ結乃、ちょっと思ったんだけど」
「何?」
「筒香選手がサードじゃなくても、サード中井選手(伊藤裕)、セカンドにソト選手、ライトに細川選手でいいんじゃない?」
「・・・・」
「その方が守備力的にも良いんじゃない?
外野に神里、佐野、乙坂とかならまだしも、中井や伊藤裕を使うなら別に無理に筒香をサードにしなくても良いのだ。
「それはあれよ、士気を高めるためよ!」
「えええぇ」
「それに中日戦は左投手が続いているけれど、相手が右なら左の外野三人とか使うはずよきっと!」
「さあ、3戦目は今永! このまま3連勝といきたいわね!」
「相手は小笠原投手、これも難敵だよね」
「序盤は結構スイスイいかれちゃうのよね。今永、しぶとく投げなさいよ!」
直後にヤクルト3連戦があるだけに、長いイニングを今度こそ投げて欲しい。
「私達も現地観戦に行きます!」
「暑さに負けるな!」