「これから変則日程になるわね!」
巨人戦に負け越したが、だからといっていつまでも下を向いてはいられない。
次に向けてまた、進むのみである。
「とびとびの日程になるんだよね?」
「そうね、先発が足りないから、間が空くのは助かるわよね」
理衣の問いに結乃が答える。
「とはいえ、間があいたところで今永一人じゃあ埋めようもないけどね!」
「またそんなことを言う・・・・」
「事実じゃない。上茶谷、平良は早い回での炎上が続くし、井納も5回くらいまでだし」
「あと10試合、なんとか、なんとか!」
そう、気が付けばあと10試合なのである。
「10試合だけど、日程があくから今永が3回登板できるのが有難いところよね」
「えーと、中五日なら16日の中日戦、22日の阪神戦、28日の阪神戦」
「望みがあったなら、中4日で21日の巨人戦もあったかもだけど、さすがにそれはやらないかしらね」
それ以上に、阪神戦の方がよほど恐ろしいし。
「今永以外の試合は・・・・とりあえずヤクルト戦は上茶谷、その後の中日戦、この前好投したからもう一度齋藤が先発するかもね」
「頑張ってほしいね!」
「さて、ということで14日のヤクルト戦は久しぶりの現地観戦よ!」
「勝ち試合が観たい!」
「とはいえ、炎上続きの上茶谷だからね。打線が援護したいわ。石川は苦手だけど、打てる時はそこそこ打てるから、そういう日であることを祈るわ」
「横浜スタジアムなら、まだ比較的打っているよね」
「何もなければ実は14日が今シーズン最後の観戦なんだけど、28日の阪神戦、チケットが取れたら行くかもしれないわ」
「もうすぐ終わりは寂しいね」
「何言っているの、まだCSがあるわ!」
「そ、そうだよね、まだまだ横浜で試合が出来るね!」
「そう・・・・」
結乃は遠くを見るようにして口を開いた。
「私達の戦いはこれからよ!!」
「最終回!?」