「さあ、いよいよ残り7試合、残り2週間よ!」
ベイスターズの公式壁掛けカレンダーを見ながら結乃が言う。
「1年間、あっという間だったね」
理衣は感慨深げだ。
「って、まだペナントレースは終わってないからね! これから、優勝するか、2位か3位か4位か5位か決まる大事な大事な最後の2週間なんだから!」
「う、うん」
勢いよく迫ってくる結乃の迫力に思わずたじろぐ理衣。
「はぁ~、思い返せば優勝した1998年以来、こんな気持ちを9月に味わったことないからね」
「結乃・・・・21年前は生まれていないよね?」
「せいぜいここ数年、CSにいけるかいけないかでドキドキしたくらいだもんね」
「スルーしたね」
「さあ、とにかく目の前の1試合、まずはカープ戦よ!」
「直接対決で突き放したいね!」
「そのために、今永に無理をさせずもってきたんだからね!」
ここで勝利すれば広島と2.5ゲーム差。
残り少ない状況では、1ゲームの差が大きい。
「ここで勝っておかないと、本当に横浜スタジアムでの巨人優勝の可能性が高くなるからね!」
「うう、嫌だね・・・・」
「まあ、横浜スタジアムでは連勝するけどね!」
「強気だ・・・・」
「カープのマジック1のとき、マツダで連勝したし!」
なんの根拠にもなっていない。
「でもまあ、今永が投げると巨人戦は井納と上茶谷か・・・・無理か・・・・」
「いきなりネガティブ!」
気分が乱高下するのも、特徴である。
「うーん、そんなときはこれ、元気になる記事を!」
FOR REAL -in progress- 頼もしき男たちの帰還。
「・・・・そうよ、光と宮崎が復活してきてくれたんだから、まだ希望はあるわ!」
立ち上がる結乃。
「・・・・とはいえ、先発投手がいないことに変わりはないわよね」
再び落ちる結乃。
「まー、何はともあれ、目の前の試合に全力で!」
「そうそう!」
「そして、28日の試合、チケット取れんわ!!!」
チケット取れた方、楽しんできてください・・・・