2019年9月21日 巨人戦
結果:横浜2-3巨人
敢闘選手賞:なし
「9回2死走者なしから連続四球を出して同点に追いつかれる守護神ってなんなのよ!?」
もう荒れるしかない結乃であった。
理衣は白目をむいていた。
あと1人で勝利から、悪夢の逆転負け。
この日もまた、長打がなく足の速い重信に四球を出して敗戦である。
おまけに地元横浜で胴上げを見ることになる屈辱。
「結局、四球、四球で点を取られて! で、こちらは無死で走者を出しても送れない! 阿保か!」
握りしめた手拭いを叩きつける結乃。
結局、打つしかないチームの限界ということか。
「もうCSで勝つことに切り替えるしかないわ!」
「悔しいよー!」
「遅いわよ理衣ちゃん!」
「目の前での胴上げがこんなに悔しいなんて・・・・」
「誰が悪いとか責めても仕方ないわ! 言いたいけどね!」
「でも言っておくけれど、まだ2位もCSも決まってないからね。ここから全部負けたらどうなるか分からないんだから」
「そういうこと言うのやめようよ」
「だから、出来ることは次の阪神戦に全力で勝って2位を決めて、故障と疲労まみれの主力を休ませてCSに向けた準備をすることよ!」
「悔しさを、次につなげないと!」
悔しかろう。
でも、以前はこんな悔しさを味わうことさえも出来なかった。
この試合を経験した者はもちろん。
期待されながら一軍で戦力にならなかった選手。
誰しもみんな、心に刻め。
この屈辱は、自分達自身の力の至らなさのせいなのだと。
「絶対にCSでやり返すのよ!」
2019年9月21日、ベイスターズの21年ぶりの優勝への挑戦は終わった。