「CSを間近にして、とうとうこの時期になったわね」
神妙な顔をして言う結乃。
「うう・・・・」
言葉もない理衣。
10月1日。
そう、第一次戦力外通告である。
中川大志内野手
寺田光輝投手
狩野行寿内野手
綾部翔投手
中後悠平投手
田村丈投手
水野滉也投手
西森将司捕手
松尾大河内野手
青柳昴樹外野手
合計、10人。
「ある程度は予想できたし、頷く名前だけど、大河が入っていたのは想定外だったわね」
「まだ21歳、3年だけなのに」
ドラフト3位で獲得した、将来のショートを期待していたはずなのだが、伸びしろがないと判断したということだろうか?
「西森も入ったから、捕手の指名が絶対に必要ね。2人くらい指名しても良いくらいよ」
ファームでは捕手が不足する事態にもなったくらいなのだ。
「他の選手もみんな、哀しいね・・・・」
キャンプで頑張る姿も見てきた。
爽やかな笑顔で嫌がらずにサインしてくれた。
そんな選手が去っていくのはやはり哀しいし寂しいが、プロの世界である限り仕方ないところ。
「引退するのか、現役続行を望んで活動を続けるのか、いずれにしてもよく考えて頑張って欲しいわね!」
「CSは嬉しいけれど、寂しいね!」
去る人がいれば入る人もいる。
今月にはドラフト会議もある。
去る選手たちの進む道が、良いところにつながることを願う。
そして今までベイスターズにいてくれて、入ってくれて、ありがとう!