2019年振り返り #32 キャノンで目指せ未来の正捕手 益子京右
「なんか益子って鶴岡を連想させるわね」
不意に結乃がそんなことを口にした。
「コーチの鶴岡さん?」
理衣が聞き返すと。
「そうそう、鶴ちゃん。なんでかしらね?」
「いや、私に聞かれても・・・」
戸惑うしかない理衣。
・・・・雰囲気?
#32 益子 京右
出場試合 : 31
打数 : 77
打率 :.247
安打数 : 19
HR : 1
打点 : 13
盗塁 : 0
「二軍での成績はこんな感じ。高卒ルーキーだから、数字をどうこう言うつもりはないわ」
「怪我とかしていたんだっけ? 一時期いなかった?」
「靏岡が育成契約して試合に出ていた頃ね。詳しくは分からないわ」
体は大事にしていこう。
「まあでも、高卒ルーキー捕手で二割五分近く打ってHRも1本だから、悪くないんじゃない?」
「得点は60点?」
「そうとは決まっていないわよ」
「本当かなぁ?」
「まだまだ詳しくはあたしも分からないけれど、益子キャノンを見てみたいわね」
「高校通算23本塁打。2塁への送球が最速1.72秒という強肩、がウリだって」
「なんかウィキペディアみたいなことを言うわね」
「すみません、見ました」
どこの球団も強肩強打の捕手は夢であろう。
「若手捕手は山本、そして吾妻といるから、将来的な競争は厳しいかもしれないけれど、年齢の近いことを逆に励みにして頑張ってほしいわね」
「はやく一軍での姿が見てみたいね」
「捕手だし、そうそう早くにあげるよりも、二軍でみっちり鍛えて欲しいわね」
覚えることは山ほどあるはずで、じっくり身に付けて欲しい。
「まずは三年後くらいを楽しみにしているわよ!」
その頃に一軍デビューできれば。
「そういえば結局、得点は??」
「60点!」
「やっぱり!」