「開幕しても当面は無観客試合だって!」
結乃が大きな声で言う。
「仕方ないよね、今の状況じゃあ」
理衣は諦めたように頷いている。
仮に緊急事態宣言が予定通りに解除されたとして。
仮にプロ野球が開幕出来たとして。
コロナが完全収束しているわけもない。
そんな状況で観客を入れることはできないだろう。
「開幕出来たら、の話だしね」
「できたらいいよね。野球のない毎日がこんなにつまらないなんて!」
そう思っているファンは大勢いることだろう。
たとえ無観客でも、試合があればと思う。
「まー、下手に観客を入れると、警備だスタッフだ色々と必要になるし、無観客の方がコストはかからないわよね」
「収入よりもマイナスが多くなりそうだもんね」
「無観客でもそうだけどね。。。問題は親会社の体力よね」
特にDeNAのような会社は・・・・
「とにかーく、無観客でも試合やってほしいわー!」
山に向かって結乃が叫ぶ。
「私達は10万円の支給でグッズを買うとか!」
「いえ、農家からアスパラを買うわ!」
とはいえ、仮に開幕しても選手達の移動問題もある。
全てをきちんと検討、対策して進めて欲しいのである。