「生活が徐々に戻ったとしても、コロナがなくなったわけじゃないからね!」
油断しているアナタ! と、結乃が指をつきつける。
「誰に?」
理衣は首を傾げる。
「プロ野球が開幕しても、コロナにかかるリスクはある。そのリスクをいかに抑えるかが重要よね」
「流された・・・・でもまあ、そうだよね。どうやって生活していくか、だね」
「そんな中で出された、東西集中開催案。確かに、移動のリスクは減るわよね」
西日本側の球団が関東に来たら、そのまま他の関東球団ともなるべく試合をして帰る。
例えば広島であれば、巨人、ヤクルト、横浜と対戦し、帰る際には名古屋、大阪に寄る。
極端な例だが、そういうことだろう。
「6球団あるから、うまくカードを組み合わせられるかっていうのはあるけれど、そこは腕の見せ所ね!」
「そういえばカードを組む人って誰なんだろうね・・・・」
「セリーグは関東に3球団あるから、関東組が有利になるかしら? そんな単純なものじゃないわよね」
「良い妥協点を見つけたいね」
「ただ、感染は首都圏が多いから、首都圏に集中ってのも難しいわよね」
「開幕当初は地方中心で、っていう案も出ていたよね」
「本当、安全を第一に考えて欲しいわよね」
「選手の皆さんは大変だけどね・・・・」
現在、開幕に向けて関係者が一生懸命に考案しているはず。
努力に敬意を。