6月3日(水) 横浜 1-7 楽天
「番長ぉーーーーっ!!」
結乃の絶叫が響く。
「tvkのプレイバック中継、これは見ずにはいられないね! 何せ三浦さんの引退試合だもんね」
理衣も興奮気味に口を開く。
「まったくもう、2時間半、きっちり見ちゃったじゃない!」
「これはもう仕方ないね」
「しかし、現実の試合はといえば!」
「あ」
「上茶谷、炎上!!」
結乃が熱い口調で叫んだ。
「本当に、3回6失点だもんねぇ」
理衣も擁護できず、事実を淡々と述べる。
「先発ローテ候補が何をやっているのよ!」
「ま、まあ、でも3イニング目は3者凡退にとったし」
「それで許されるわけじゃないのよ!」
結乃はおかんむりである。
が。
「まあ、それよりも大きな問題が起きているわ!」
「ああ、確かにねぇ・・・・」
「巨人の選手にコロナ感染! しかも複数!?」
「これは大変だよね!」
6/19の開幕が決まり、練習試合が始まった矢先のことである。
まだ状況分からないが、集団感染となればまたしても開幕が危ぶまれることになりそうだ。
「続報を待つしかないわね。感染は致し方ないけれど、まさか夜遊びしていてとかはないでしょうね」
「さすがにそれはないと思いたいね」
なんとも重いニュースである。
「そして試合は大敗だしね」
「でもほら良いところも、桑原選手がまた唯一のタイムリーを!」
「アピール継続ね。梶谷、神里が打てていないから、一気に追い抜くこともあり得るわよ」
「守備はぴか一だしね!」
嬉しい要素はそれくらいか?
「上茶谷投手以降に出てきた投手はまずまずだったんじゃないの?」
「そうだね、ピープルズ投手が3回1失点で、平田投手、三上投手、伊勢投手は無失点」
「てゆうか平田、別人じゃなかった?」
「髭と髪型で、なんか本当に以前の面影が消えた感じだね」
「そうそう、1イニング3三振とかね」
「あれ、そっち?」
果たして平田の変身は本物なのか?
今年の楽しみの一つになるかもしれない。
「とにかく、開幕できるのか不安要素がまた出たけれど、信じつつ注意しながら生活するしかないわね」
「皆さんも、開幕を祈って生活しましょう!」
「・・・・平田、あれ別人じゃない?」