6月9日(火) 横浜 6-8 巨人
「練習試合とはいえ打たれ過ぎ!」
結乃の声に怒りがにじむ。
「ほら、こちらも打ち返したし」
理衣がフォローしようとするが。
「そういう問題じゃないわよっ!」
結乃の機嫌はなおらなかった。
「でもまあ、濱口は5回2失点とまずまずか」
「最後の5イニング目で打たれちゃったね」
「球数も相変わらず多めだからね、もう少しあげてくれるとありがたいけれど、贅沢は言えないか」
「順調に来ていると考えようよ!」
とまあ、濱口は良いとして。
「伊勢が1イニングを投げ切れず、後を継いだ国吉も1アウト取るのに苦労して、もう!」
「右のセットアッパーを争うのにね」
「その後に出てきた三上も3失点。まだまだかしらねぇ」
「なかなかうまくいかないね」
この1試合だけで全てを決めるわけではないが、不安な内容であった。
国吉、四球はいかんよ!
「そうしたらなんと、平田が良い投球で3凡! これは意外なところであるかも!?」
「良いものはもっているもんね。精神面の弱さとか言われていたけれど」
「髭と髪型で風貌を別人にしたのが良かったのかしら!」
「意外と、そういうのあるかもだよね。形から入って、それで自分の気持ちも変わるとか」
他の中継ぎがイマイチなら、開幕1軍を狙い、さらにプロ初勝利も!
「打線の方でも佐野選手が3安打で、さらにホームランも!」
「そうね、開幕にあわせてあげてくれると良いわね」
「他の選手もぼちぼち打ってはいるし」
「見えてきた感じよね。新戦力的なところというか、若手の押上が少し物足りないけれど・・・・」
「あとは、勝つことね!」
「そこにいっちゃうかー」
練習試合とはいえ、もうちょっと勝ってくれると嬉しい。