2020年7月8日 広島戦
結果:横浜3-6広島
敢闘選手賞:高城
「腹立つわー!」
結乃がベッドに倒れ込んで叫んだ。
「悔しいね」
理衣はしょんぼりしている。
「まあ、与13四死球で勝とうってのが、虫が良い話なんだけど。それでもリードしたなら勝ちなさいよ!」
「無念の逆転負けだね」
8回裏にまさかの満塁ホームランを打たれての逆転負け。
何をしているのだといいたくなるそれも、死球と四球がからんでのものである。
「先発の濱口が6回途中で10四死球だからね! それでよく2失点で済んだわよ」
「ある意味凄いよね」
「濱口も、カープもね!」
毎回背負うピンチ。
なのに得点にならないという。
「でも、その濱口をどうにかこうにかもたせた高城は頑張ったわ」
「さすがのコンビだね!」
「さらに懸案の打撃でも2安打! しかも1本は勝ち越しタイムリー!」
「あのまま勝てばヒーローになったのにね」
それでも高城としては十分にアピールできた試合ではあった。
「逆に、他の選手はいまいち目立ずね」
「オースティン選手がちょっと心配かな」
「そうね、やっぱり打てなくなってきているからね。ここをどう乗り越えるかね」
「頑張ってほしい!」
「あとは打たれたパットンね。これまで調子よかったけど、あの巨人戦から狂いだしたわね」
「あと、もともと広島さんとはあまり相性がよくないというのもあるよね」
「とはいえパットンがいないと厳しいことに間違いはないからね。悩ましいわ」
次にやり返して欲しい。
「あとはあれよね、多くの人が言っているけれど、捕手をコロコロ変えないでってね」
「ああ・・・・」
「特に今日みたいな試合は、高城がどうにかこうにかカープ打線を凌いできたんだから、任せれば良かったと思うわ」
「本人にも自信になっただろうしね」
この辺の采配は変わらないものだろうか。あるいはバッテリーコーチが何か言ってくれないものか。
「3戦目は森下がくるじゃない! きついわ!」
「前回、抑えられたもんね」
「こちらは井納か。敵地の広島では何気に好投したりするから期待したいわね」
「ベテランの意地を!」
「あとは中継ぎ総動員でも勝ちたい! その次は今永だし!」
無理をする時期でないとはいえ、あまり広島に負け過ぎたくはないところ。
「今回こそ新人を打ち崩すわよ!」
「プロの壁を!」