2020年7月12日 阪神戦
結果:横浜1-2阪神
敢闘選手賞:平良
「あああ、ここぞで打てない!」
結乃が拳を握りしめて地団太を踏む。
「あと一歩だったんだけどね」
理衣もがっくりと肩を落とす。
阪神三連戦は負け越しに終わった。
「平良は頑張って投げたのに! 6回1失点と、またまた素晴らしい投球だったわ!」
「バースデー登板を勝利で飾れなくて残念!」
「打撃陣、全くぅ!」
「でもほら、岩貞投手が良かったわけで」
「だからって納得できるものでもないわ!」
まだ悔しさが晴れない。
「でも、そう考えるとやっぱり8回の1点が余計だったのよね」
「そ、そうだよね」
「あそこさえ! ああ、もうっ!」
「あと1本が出ればねー」
「9回! まあ、宮崎が打てなかったんだから仕方ないといえば仕方ないけれど、もう代打が全然、結果を出せない!」
神里は四球を選んだが、中井、乙坂は駄目だった。
「これで本当に勝ち負けが続くねー」
「連敗していないのが救いだわよ」
そして気が付けば、ヤクルトが首位である。
「順位はともかく、離されないよう、調子が悪くても5割くらいをキープしておかないとね」
「打撃陣がこのところ抑えられているもんね」
「宮崎もさすがに絶好調からは落ちているし、ロペスも調子が上がっていないしね」
「でも、レギュラー陣以外だと落ちるのが現状だよね」
「選手層が昔よりあがったとはいえ、それでもねー」
桑原や倉本といった、以前はレギュラーで活躍した選手の伸び悩み。
それだけ何年も連続で活躍するのは難しいということ。
もちろん、代打としての難しさもあるだろうが。
「打撃陣もそうだけど、ローテをどうするのかも課題よね」
「この前、濱口投手をスライドしたから、次の中日三連戦で誰がカード頭を投げるのか」
「その次のカード頭の、大貫が投げたところもね」
「投手陣も大変だね」
怪我人。
伸び悩み。
どの球団もそうだろうが、そこをどうやりくりし、さらに育てていくか。
「泣き言いっててもしかたない、次の3連戦を勝ち越して、ロードを五分で帰って来ましょう!」
「いよいよ、横浜で観客入れて、だからね!」