2020年7月31日 阪神戦
結果:横浜3-3阪神
敢闘選手賞:山下、オースティン
「ううう、勝てたような、負けなくてよかったような」
結乃がなんともいえない表情をしている。
「確かに、どっちともとれる試合だよね」
理衣も苦笑という感じだ。
「まあ、よく引き分けたと前向きにとらえておきましょう!」
「そうそう、ポジティブに!」
「今までなら、こういう試合でも最後は阪神にサヨナラ負けー、みたいになるのが流れだったしね」
「それだけ苦手にしていたもんね」
そう、悔しい思いばかりが蘇る。
「この試合も、上茶谷が梅野に3ラン打たれて嫌な感じだったしね」
「梅野選手は打つねぇ」
「しかも、相手は青柳だしね! これはまずいと思ったわ」
「苦手な上に、今シーズンそもそも調子も良いもんね」
「案の定、球数も稼げず無得点のまま終盤に・・・・」
このままいってしまうのか。
そう思っていたところでやってくれたのはこの男。
「よくやった、山下! 今、代打で期待できるのは山下よ!」
「打席での気合が凄いよね」
「あの打席も気合でタイムリーにした感じよね」
この調子をキープしてくれれば、左の代打の切り札の位置を手に入れられるかもしれないぞ!」
「さらにチャンスは続いて、オースティンが同点タイムリー!」
「巨人戦ではベンチ外だったから、その悔しさをぶつけてくれたかな?」
「ただ、危険なプレーはね、ガッツは良いんだけど」
この試合でも外野フェンスに激突していた。
「そうして追いついたは良いんだけど、その後、ダブルプレーが二つ!」
「阪神さんの好守に阻まれたね」
「好守は好守なんだけど、10回表の倉本! 抜けたのを確認してから走っても間に合うでしょ!?」
「あれは惜しかったねぇ」
「その後で打ったかは分からないけれど、まだ期待が残ったのに! まあ、三塁コーチャーのせいというのもあるらしいけど」
「それでも三嶋投手がしっかり抑えて引き分けに持ち込んだからね」
「あの好守で流れが阪神でもおかしくなかったからね。打順も2番からだったし」
そこをきっちり抑えてくれたのは良かった。
「なんとか引き分けたけれど、これで接戦続き、中継ぎがかなり投げているのよね」
「ということで2戦目は今永投手、是非、長いイニングを!」
「もう6回100球とかやめて、8回くらい投げて!」
「あとは打線に期待したいけれど、相手も西投手だからね」
「たまには打ち崩せないものかしらねぇ」
とりあえず、ソトをしばらく休ませてはどうだろう。
明らかに振れていないし、球も見極められていない。
完全にあそこでキレてしまうのだから。
「休んだ後に爆発してくれればいいのよ!」
「幸い、オースティン選手が戻ってきたし、ね!」