「ドラフトよーー！」
結乃が拳を振り上げて叫んだ。
「ドラフトだったね！」
理衣も拳を握りしめている。
「ということで、とにもかくにも、まずはドラフト結果を！」
「こちらです！」
1位 入江大生 (投手/明治大)
2位 牧秀悟 (内野手/中央大)
3位 松本隆之介 (投手/横浜高)
4位 小深田大地 (内野手/履正社高)
5位 池谷蒼大 (投手/ヤマハ)
6位 髙田琢登 (投手/静岡商業高)
育成1位 石川達也(投手/法政大)
育成2位 加藤大(投手/横浜隼人高)
「これは、なかなか良い指名ができたんじゃないの？」
「ドラ１クラスを１位、２位で指名できたからね！」
「先発タイプの本格派右腕の入江に、強打が魅力の右打ちの内野手の牧と、チームの補強ポイントで強力な選手を獲得できたから」
「更に、３位、４位では素材型の高校生を２人指名」
「こちらも、大型左腕と強打の左打ち内野手と、良い感じね」
「５位は社会人から、こちらは中継ぎ左腕？」
「私も詳しくないけれど、そうじゃないかしら。昔からそうよね」
「そして６位も高校生、素材型の左腕かな」
「大学・社会人が３人、高校生が３人と、バランスをとってきたわね」
「育成指名は二人、いずれも投手だね」
「法政枠と横浜枠かしら？」
「たまたまかもしれないけれど、今回は３位の松本投手が久しぶりに横浜高校の選手だし、地元指名も嬉しいね」
「そして明治、法政で揃えると。入団する選手達には、環境的な面でもありがたいわよね」
早川にいくのではないかと思われていたが、入江を一本釣り。
この辺、DeNAは毎度のことながらなかなかうまいことやっている。
更に、２位で牧を獲得。
４位という位置が、指名的に優位になったのかもしれない。
「もちろん、入団してから何年か経たないと結果は分からないけれど、球団の思った通りに指名できたようには見えるわね」
「皆、入ってくれると嬉しいね！」
「今の選手達にはライバルになるけどね！」
特に、牧の入団は伊藤ゆ、さらには柴田にとっても脅威となりうる。
内野はどうしてもウィークポイントだけに、有望な選手を獲得して競争させていくのだろう。
宮崎も徐々にベテランの域に近づいてきている。
大和、倉本、柴田の現有戦力。
それを追いたい、伊藤ゆ、知野、森、田部。
ここに牧、小深田が加わることになるということだ。
「うーん、楽しみね！」
「皆さん、お待ちしています！」
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