「さあ、Bクラス確定して、あとは5位になるかならないか!」
テンション高く結乃が言う。
「なんでそんなに明るいの?」
結乃を見て、理衣は苦笑している。
「もうどうこう言っても仕方ないし、むしろ落ちるところまで落ちればいいわよ!」
「落ちたくないけど・・・・」
「んで、いつの間にか広島が0.5ゲーム差よ!」
「すぐ後ろ!」
- DeNA 118試合 55勝57敗6分 勝率.491 残2試合
- 広島 117試合 51勝54敗12分 勝率.486 残3試合
「DeNAが残り2勝なら、カープが3勝しても共に5割! 勝利数で上回るから4位が確定するわね」
「これは分かりやすいかな」
「DeNAが1勝1敗の場合! カープが3勝すると抜かれるけれど、2勝1敗なら勝率で上回る!」
「ふむふむ」
「2敗の場合も同様、借金の数が同じなら、DeNAの方が勝率で上回るわ」
「勝率だと、引き分けが多い方が有利だって聞いた記憶があるけれど」
「それは、貯金がある場合ね! 借金がある場合、引き分けが多い方が勝率が下がるのよ!」
「だから優勝争いの場合は、引き分けが多い方が有利なんだね」
レベルの低い争いだから、引き分けが少ないことが有利に働いているというわけか。
「まあでも、勢い的には広島だけどね。今さらなんで連勝しているのか分からないけれど」
「それはやっぱり、一つでも上位にいきたいからじゃない?」
「DeNAも同じはずなんだけどね」
「あはは・・・・」
「てか、もう5位でもいいから全部若手に切り替えればいいのに中途半端!」
「組織としては5割、上の順位、というのを目指すのは一つの方向性だけどね」
「本当の意味で組織のためなら、来期以降を見据えた起用じゃないの!?」
「目先っちゃあ、目先だもんね」
色々と文句ばかり出てくるが。
それでも、どうにか無事に1シーズン終えられることをよしとするか・・・・