「さあ、補強の話が出始めたわよ!」
ニュースを見た結乃が強い口調で言う。
「動きがはやいね!」
理衣は少し驚いた感じだ。
とはいえ、ペナントレースが終了したのが11月なわけで、動いていること自体は早くもないだろう。
シーズン中から下交渉も行い、外国人選手の動向もある程度は分かっていたから具体的にも動いていたはず。
DeNA 元レッズ大型右腕シャッケルフォードを育成で獲得 本人はSNSで「興奮している」
「シャッケルフォードだって、今でにいないタイプの名前の選手ね!」
「最初に触れるのがそこ?」
「まあほら、インパクトは大事よ。ねえ?」
「ねえ、って言われても」
「196センチの長身から投げ下ろす威力のあるストレートと変化球で、奪三振率が高いのが特徴か」
「リリーフタイプで、パットン投手が抜けることからの補強だよね」
「メジャーでもある程度投げたけれど、マイナーでの活躍がメイン。ただ、TJ手術で18年6月以降は登板なし」
「その手術のあとの状態が気になるね」
「だからこその育成契約でしょうね。キャンプとかで直接に見て、問題なければすぐに支配下登録ってことみたい」
「ちゃんとリスク管理をしているってことだね」
まだ不安があることは事実だが、きちんと投げられて戦力になるようであれば、同じ手術を受けた他の投手にとっても大きい存在になるかもしれない。
「東や健二郎も、励みになるわよね!」
「どのように過ごしてきたかとかも聞いたりできるしね」
「本人も、既にベイスターズに来ることを楽しみにしているのがいいわよね。やっぱり、前向きな気持ちでいて欲しいし」
「本人も手術から投げられていなくて、ベイスターズでの再起、新たな野球人生を始めるんだ! って気持ちかもね」
「野球に飢えているはず! 実投球を見られていないけれど、楽しみにしているわよ!」
左は石田とエスコバーがいるが、右のセットアッパーは不足している。
伊勢が良い投球をしていたが、二年目も同じ投球が出来るかは不透明だし、色々な駒は揃えておく必要がある。
期待しているぜ、シャッケルフォード!
「何かニックネームとかあるのかしらね?」
「長いもんね」
「やっぱり、鮭かしらね!」
「それは嫌じゃない?」
「じゃあ、サーモン・・・・」