結果:横浜3-3広島
敢闘選手賞:-
「タイトル通りよ、クソね!」
吐き捨てる結乃。
「き、汚い言葉はやめましょう!」
なだめようとする理衣。
しかしタイトル通り。
5回まで10安打で0点。
最終的に全16安打。
毎回得点圏。
それだけ打って、得点はソトの3ランだけ。
毎回得点圏にランナーを置いて、タイムリーはゼロである。
対してカープは1回、4回、8回と、チャンスを作った回にきっちり得点。
「野球脳ないんかい!」
「どこかで1本ね・・・」
「別に1本じゃなくても、内野ゴロでもなんでもいいのに、初球打って凡打とか! そこの4番、アンタだよ!」
「きついね」
3度の得点圏で、2度の併殺と1度の凡打。
40試合でいまだ打点11。
3割なんて必要ない。
遅れてきたソト、オースティンの方が既に打点は上回っているのだ。
「ほんっとに、いつまで4番に拘るの!? ○○なの!?」
「そ、そういう批判は・・・」
「もう、そう言いたくなるわよっ! 無理に4番に拘る必要ないじゃない、どういう意図があっての4番なのよっ」
明らかに4番タイプで将来の4番のために我慢して起用する、とかなら分からなくもない。
だが佐野はどう見ても中距離砲で、3番とか6番とかのタイプだろうと思える。
ソトもオースティンもいる今、なぜ4番で起用し続けるのか。
日本人4番が欲しいのか、昨年からの起用を続けているだけなのか。
「それでもソトの3ランで一時は逆転したけれど、踏ん張り切れず」
「山崎投手が痛恨の失点だね」
「まあそれは、雨もあったし同点までだし、投手陣全体は3点だから仕方ない。どう考えてもこの試合は野手でしょ!」
「16安打で3点だからねぇ・・・」
ため息しか出ない。
こんなチームにしたのは誰なのか。
「マジでチーム解体するくらい必要じゃない? ってかこの10年間、何やっていたの!?」
「記念すべき年なのにね」
「まあ、だからこそダメなところを出して、また新たに歩み出すというのもアリだけどさー、だけどさー!」
地団太を踏む。
それくらい、もどかしいし、イライラするし、情けないし、悔しい。
「本当に、もう若手に切り替えてくれた方が良いけれど、今の状況じゃ若手は二軍で鍛えてもらった方が効果的かもね」
「またそういうことを言う・・・」
「ただ経験を積ませるため、とかいって出すより、二軍で基本を叩きこんだ方が良いんじゃないかってことよ。今の一軍メンバーはもう諦めてさ」
「極論だって」
「それくらい言いたいわ!」
さてさて。
今季中にこの苛々が解消されることはあるのか。