「エキシビションマッチがあったけれど、２日間休みなので振り返るわよ！」
テンションをあげていく結乃。
「この時期に調整があるっていうのは新鮮だけどね、やっぱり早く公式戦がみたいね」
理衣は素直な感情を表す。
「そうね、今回は大和ね」
「いぶし銀、大和さん！」
「正直、開幕後はどうなるかと思ったわよ」
「確かに、今思うと遠い昔のようだけどね・・・」
と、二人して遠くを見る目をする。
４月、打撃は奮わない。
守備でもミスが多く精彩を欠いた。
柴田や倉本の調子が悪くなく、牧が好調で外国人も戻ってきて、今季はまさかこのまま控えに甘んじるのか？
と、不安も抱かせたものだった。
「そしたら柴田、倉本が同時期に怪我で離脱して、一気に大和にしわ寄せがいったからね」
「あのときはチームとしても状況、厳しかったよね」
残るはルーキーの牧と、開幕戦以降はさっぱりの田中俊太くらい。
そもそもショートの本職は大和一人だけ。
「でも、そこから大和が頑張ってくれたからね」
「特に交流戦では得点圏の鬼に！」
「打ちまくったわねー。打点も増えて一時、佐野より多かったりしたしね」
「さすがにその後は落ち着いたね」
「まあ、ずっと出続けて疲れもあるでしょうしね」
大和のパフォーマンスは休みながらの方がよさそう。
とはいえ、休めるだけの代わりの選手がいなかったわけだが。
「再度怪我で離脱した柴田も復帰しそうだし、倉本も？ また競争よ！」
「良い感じに交代しながら起用できるとよいね」
「それでも得点圏大和には期待せざるをえないからね！」
「後半戦も、下位打線で渋くて思い切りのいい打撃を期待しています！」
「なんか相反するような言葉ね・・・・」
とはいえ。
やっぱり頑張ってほしい。
疲れには気を付けて！
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