2021年振り返り #8 レギュラー定着ならず期待に応えられず 神里 和毅
「今回は、神里ね」
しかつめらしくしながら結乃が言う。
「イケメン!」
理衣は相変わらずだ。
#8 神里 和毅
出場試合 : 88
打数 : 110
打率 :.191
安打数 : 21
HR : 4
打点 : 15
盗塁 : 4
「キャンプ、オープン戦からの桑原との競争に負けて控えになったけれど、数字も酷いわね!」
「うーん、どうしたんだろうね」
「20年は打席少ないながら3割打ったんだけどね」
「たまによいところで打ったりもしたんだけどね」
「打点がそこそこあるのはそのせいか・・・でも、それじゃあ意味ないから。レギュラー狙うには」
そんな中で特にひどかったのが三振である。
「20年は190打席で42三振が、21年は118打席で49三振だからね! これは酷い!」
「かなりの確率で三振しているね。。。」
「1番打者で起用されて3三振とかね。四球が選べるタイプでもないし、これじゃあ、ねえ」
「どうしちゃったんだろうね」
「これが実力ともいえるかもだけど」
パンチ力があり、1番というよりは3番タイプ、かつての梶谷タイプなのかもしれないが。
それは3割近く打つか、HRだって15~20本うってこそ。
「今季の成績じゃあ、20点てところね!」
「厳しい点数だけれど、仕方ないか・・・」
「本人もね、格好つけている場合じゃないから、死に物狂いでやらないと」
「格好つけているというか、格好いいだけじゃ・・・」
「そういうことじゃなくて! 後半の起用を見ていれば、楠本より序列は下になっているわよ!」
「本当に、来季は勝負だね」
社会人卒で桑原と同い年、決して若いわけではない。
泥にまみれてほしい。
「1番を目指すには選球眼が悪すぎるし三振も多すぎてあっさりだからね」
「打つときは固め打ちするんだけどね」
「一年を通しての安定が必要だから!」
「通用する力はあるはずだからねぇ」
一年で一気に序列が変わってしまったが、それもプロの世界。
自分でどうにかするしかないぞ。