2021年振り返り #46 TJ手術から復活登板を果たしたニュー健二朗 田中 健二朗
「健二朗、復活!」
ガッツポーズで気勢を上げる結乃。
「わー! お帰りなさい、健二朗さん!!」
理衣も全力で拍手している。
支配下登録され、復活の狼煙をあげた健二朗である。
#46 田中 健二朗
登板試合 : 8
投球回数 : 4 2/3
防御率 :0.00
勝利 : 0
敗北 : 0
セーブ : 0
ホールド : 0
奪三振 : 6
TJ手術をして育成選手となっていた田中健二郎。
長いリハビリ生活を経て、2021年に支配下登録され、一軍のマウンドにもたった。
「本当、復活できてよかったわね」
「ほんとだよー」
「どうなるかと思ったけれど、一軍でもそれなりの投球を見せてくれたしね」
「復帰登板の日は、本当に良かったよね!」
横浜スタジアム、大量リードで迎えた9回、2死ランナー無しの場面で登板することが出来た。
大量リードされている場面の後半とかでの登板を想定していただけに、この場面を作り出すことが出来たチームに感謝したい。
「なんかストレートが速くなっていたわよね」
「うん、それは思った!」
「そしてカーブを投げなくなった?」
「やっぱり手術して変わったんだね」
それは本人も言っていた。
投げると以前と違って、以前のようなカーブを投げられないと。
だから、今の状態でのベストを探って投げているのだろう。
「もちろんカーブだけの投手じゃないからね、他の強みを見つけて自分の位置を確保して欲しいわね」
「復活したといっても競争だもんね」
「そりゃそうよ!」
中継ぎ左腕だけで考えてもエスコバー、砂田、石田、手術をしたけれど櫻井などがいる。
そこに入り込まないといけないのだ。
「でもきっと、力が必要になるはずよ」
「経験もあるしね」
「ということで、復活した今季は60点ね」
「これからのニュー健二朗さんに期待!」
更に健二朗の復帰は、東、平良と、後に続く選手にも勇気を与えた。
道があると、人は後に続きやすい。
そういう意味でも価値のある復活だった。
「あのふてぶてしい顔で、また頼むわよ!」
「顔は別に・・・」
「手術しようと、アレだけは変わらないわよね、あのオラつき具合こそ健二朗よ!」
「でも本当、それが見られて嬉しい!」