2022年6月11日 ロッテ
結果:横浜2-1ロッテ
敢闘選手賞:京山、大和
「朗希の日に勝てると思わなかった!」
結乃が信じられないものを見るように言う。
「ナイスゲームでした!」
理衣は拍手している。
初戦を大貫で落としての土日。
しかも2戦目は相手が佐々木でこちらが京山。
ファンの多くも勝利は難しいだろうと思い、むしろ佐々木の投球に注目していたのではないか。
「そんな中で京山が負けずに6回1失点の好投を見せてくれるとはね」
「惜しくも勝利投手にはならなかったけれど、この試合に勝ったのは京山投手のおかげだよね」
「結局はパスボールがねぇ」
「あとは先頭打者だね」
この試合はよかったけれど、やはり先頭打者を出塁させた6回に点を取られた。
「ただ、この投球ならしばらく先発はもらえそうだから、そこで今年こそ、一皮むけてほしいわね」
「期待です!」
「その後の投手も良く踏ん張ったわ。クリスキーも1死満塁をよくしのいだし」
「あそこはサヨナラを覚悟したもんね」
投手陣の粘りに答えたのが、牧と大和。
「牧はさすがね。初対戦の佐々木の球を、あの打ち方でライトにホームランだもんね」
「佐々木投手も驚いていた感じだよね」
「軽く打っているように見えるけれど、牧の右方向は伸びるわよね」
「見事な先制HRでした!」
しかしその後はチャンスらしいチャンスもなく、わずか3安打で延長戦に。
「相手の勝ちパターンが投げ終えて、ようやく11回、先頭の柴田が出塁!」
「送りバントを失敗していた嶺井選手が、執念の3バントを成功させて、ランナー2塁に!」
「ここで代打・大和! ロッテ戦といえば昨年もサヨナラうったしね、さすが!」
「頼りになります!」
これで交流戦、5割以上が確定した。
「こうなったら、日曜日初勝利で交流戦勝ち越しよ!」
「そうだよね!」
「ただ不安は、相手がまた防御率2点台で今季0勝4敗の佐藤! 初戦の小島みたいじゃない!」
「う、うーん、今度こそ、勝ちましょう!」
交流戦の最後で負の連鎖を断ち切る。
酔いじゃないですか。