「平良と宮城が支配下登録されたわね!」
結乃が元気よく言う。
「おめでとうございます!」
理衣は拍手をする。
平良はTJ手術をしてから復活を目指す日々。
まだ二軍登板もしていないが、どうせシーズンオフになれば戻すだろうし、今戻しても良いということか。
「まあ、もし1試合でも一軍で登板できれば、ってところを見据えてよね」
「無理はしてほしくないけれどね」
「東とかをみてもそうだけど、やっぱり戻るまでは時間かかりそうだしね」
「それでも支配下登録したのは、球団の期待があるんだろうね」
「それもあるだろうけれど、今シーズン後半を考えると投手を多めに入れておきたいってのがあるだろうからね」
「過密日程が見えているもんね」
結局、巨人3連戦は全て中止となった。
1998年以来のダブルヘッダーも検討されているわけで、そうなると投手が必要になる。
「1998年といえば優勝した年! 覚えているわよ、優勝した後、横浜に戻ってきてのダブルヘッダー!」
「懐かしいねー」
「宮城を支配下登録したのも、そういう意図もあるでしょうしね」
「宮城投手はそれにとらわれず、頑張って一軍登板を目指してほしいね!」
ダブルヘッダーだけでなく、移動日なしの連戦が続くことも予想される。
そうなると、先発も中継ぎも足りなくなる。
第一先発、第二先発みたいな形で繋げる試合も出てくるだろう。
投手はいくらいても足りないくらいになるかもしれない。
「ただ、宮城にとっては一軍にあがるチャンス、力をみせるチャンスが訪れるかもしれないってことだからね」
「若手は、ただチャンスを掴む! その意気込みだけでも良いよね」
「そう、チームで選手のやりくりが苦しい時は、そういう二軍の選手のチャンスだからね」
「そのチャンスを掴めると、一軍定着、レギュラー、なんてこともあるかもだしね」
とにもかくにも。
平良、宮城、ともに頑張れ!
ともに沖縄!