2022年10月9日 阪神
結果:横浜1-0阪神
敢闘選手賞:大貫、伊勢、大和
「ふぅーっ、なんとか逃げ切り!」
ため息を吐き出しながらガッツポーズを見せる結乃。
「もう、ドキドキだね」
安堵に胸をなでおろす理衣。
投手陣が意地の完封リレーで1勝1敗、第3戦にもつれこんだ。
これで横浜のCSは必ず3戦までいくことになった。
「苦しいけれど、青柳、伊藤相手に1勝1敗で切り抜けたともいえるわ」
「さらに日曜デーゲームでも勝利!」
「本当にね、とにかく投手陣のお陰ね」
「楽勝がいいんだけどねー」
今の打線と阪神投手陣相手ではそれも難しいか。
「大貫が7回途中まで10奪三振の無失点!」
「ばんばん三振をとっていたね!」
「先に点を取られたらヤバいからね、とにかく飛ばしたんでしょ」
「そして、大貫投手が1死3塁のピンチを迎えると、交代した伊勢投手が見事な火消し!」
「しかも回跨ぎで8回は三者三振!」
「格好良かったね!」
シーズン終盤、さすがに疲れもたまったか調子を落としていたようなところもあったが、見事なリリーフだった。
「康晃も、守備も、頑張ったわ」
「今シーズンを表すような勝利でしたね!」
「打線がもうちょっと打ってくれないとね」
「そんな中でさすが! 得点圏の大和さん! 見事なタイムリーです!」
「ただ、2塁ランナーを無理に突っ込ませる必要はなかったわよね」
「止めて置けばさらに無死1、3塁だったもんね」
8、9番の下位打線になるとはいえ、伊藤光には最低限を期待しても良かったのでは。
「反省を活かしつつ、最終戦に臨むわ!」
「先発は濱口投手です!」
「今シーズントータルを考えれば妥当なんだけど、阪神に強い石田かと思ったわ」
「濱口投手は日本シリーズでも好投したし、大舞台に強いと期待!」
「ハマスタデーゲームの濱口は良い印象がないけれど、それを覆してほしいわね」
「ハマれば強い濱口投手ですから!」
とはいえ、駄目な濱口の可能性もあるから、2番手は早めに準備もしておくだろう。
「ベンチに入った東とかをすぐに出すかもだしね」
「ここで負けたら終わりだし、総力戦だよね」
「でもまあ投手陣もそうだけど、それ以上に打線、1、2番よね!」
「この試合は大田選手、桑原選手だったけれど、ノーヒットだったね」
「牧、宮崎、ソトはヒット出ているし、1、2番が鍵よ本当に」
「3戦目は誰がいくかな?」
「相手は右の才木だし、楠本かしらね? うーん」
「とにかく、出塁して相手にプレッシャーを与えないとね」
盗塁しなくても揺さぶることはできる。
だが、出塁ができない。
相手の才木は今シーズン1回しか対戦していないが、この時は4点を奪って勝っている。
しかしシーズン通して良い成績を残しており、これだけでは参考にならない。
全員で束になってかからないとならないのは間違いない。
「データだと才木は右打者の方が被打率が高いのよね」
「となると大田選手の可能性も?」
「短期決戦だし、打順をずらしていいと思うんだけどね。2番佐野、3番牧、4番ソト、5番宮崎、と」
「1番は?」
「楠本にして、下位に桑原をまわすとかね。出塁しないんじゃ、1、2番に誰置いても仕方ないし」
「難しいところだね。。。」
「あとはこの日ナイスリードの伊藤光をどうするか」
「シーズン中、濱口投手の時は戸柱選手だったもんね」
「ここもまた難しいところだけど」
ランナー無しで佐野、牧に回ってきてもなぁ、という感じだ。
とにかく先制してリードして後半を迎えるのだ。
「やっぱり大和とかベテランの方が力を出している気もするわね」
「頼りになります!」
「さあ、3戦目は現地観戦! 天気も回復するみたいだし、勝つわよ!」
「おー!」
頼むぜ、皆!