2022年振り返り #30 プロの壁にはじき返された一年。悔しさは野球でしか返せない 三浦銀二
「ルーキーの銀二ね」
結乃が厳しい口調で言う。
「プロの壁に跳ね返されたね」
理衣もしかめっ面である。
一年目、一軍での成績は以下のとおり。
#30 三浦銀二
出場試合 : 6
投球回数 : 8.1
防御率 :10.80
勝利 : 0
敗戦 : 0
ホールド : 0
セーブ : 0
被打率 : .400
WHIP : 2.04
奪三振 : 8
失点 : 10
「まー、見事に叩き返された感じね」
「どの数字も厳しいね」
「もちろん、ビハインドで相手の打線も勢いにのっているところで出ていっているのはあるけれど、そこで結果を出さないと次のステップにいけないわよ」
「今季の結果を糧にしてほしいね」
「ルーキーということで、あまり結果関係なく60点つけておくけれど、実際はそんなんじゃないからね!」
「本人も、悔しかったと思うよ!」
なんといっても被打率だろう。
8イニングで、16本の安打を打たれている。
「なんだろう、これといって特徴がない感じかしらね?」
「制球が武器ということだっけ」
「ただ制球が良いだけじゃね。その制球による出し入れとか、ちょっとした変化とかで打ち取るとかね」
「あとはやっぱり武器となるボールってことだね」
直球もそこまでのものでないとなると、変化球で何か軸になるものが欲しい。
「ファンフェスのダンスでは、身体能力の高さを見せてくれたしね、何かしら期待をさせてほしいわ」
「そうそう、力はあるはず、です!」
「プロにくるくらいなんだからね。一年目が駄目でも二年目以降で巻き返しもあるんだから」
「オフの過ごし方が大事だね!」
ドラ2の徳山とともに、大卒投手で入団して悔しい思いをしただろう。
だけどまだ一年目が終わったに過ぎない。
ここからどう這い上がっていけるかは、本人次第だ。
「三浦の名を汚さないよう、頑張りましょう!」
「いや、そういうことは気にしなくて良いと思うけれど・・・」
「本人を焚きつけているのよ!」
「若手投手もどんどん入団して競争だからね、負けないよう頑張りましょう!」
二年目の飛躍を目指して!