2022年振り返り #50 正捕手目指した年に期待に応えられなかった 山本祐大
「山本ね」
結乃が淡々とした口調で言う。
「2022年は飛躍を期待されたんだけどねぇ」
理衣が悩ましげな口調で言う。
#50 山本祐大
出場試合 : 29
打数 : 103
打率 :.103
出塁率 :.284
安打数 : 3
HR : 0
打点 : 1
得点 : 1
盗塁 : 0
OPS :.294
「2022年、期待を裏切った若手の一人ね。てことで15点で」
「うう、厳しいけれど仕方ない?」
「この数字じゃあどうしようもないわねぇ。せっかく2021年に出場数を増やしてチャンスを掴んだんだけど」
「それを活かせなかったね」
2021年は50試合を越えて出場し、先発マスクの機会も増えた。
ロメロや、二軍でバッテリーを組んできた投手の時に起用された。
打撃の数字は出なくとも、守備面の成長もあって出場数も増えた。
2022年は更なる飛躍が望まれたのだが。
「とにかく打撃成績が悪すぎね。守備が重要とはいえ、これだけ打てないと起用はしづらいわよね」
「1割も切りそうだもんね」
「肝心の守備の方も、なかなか結果も出なくてね」
「本人も悔しいだろうけれどね」
2022年のこともあり、開幕からチャンスはあった。
実際に起用もされていたが、そこで結果を残せなかった。
「結局、嶺井、戸柱、伊藤光の三人体制になっちゃったもんね」
「本当はそのうちの一人が山本選手じゃないとね」
「30代の捕手3人だけが一軍じゃあね。若手が一人は出てきてくれないと」
「一番手に出るチャンスだったのにね」
厳しくはなったが、それでもまた山本には追い風が吹いている。
「嶺井がFAで抜けたからね。一軍の捕手三人制を続けるなら、3人目があくわけだからね」
「まずはそこを掴まないとね」
「ドラ1ルーキーの松尾が来たから、若手捕手は試練の時ヨ。松尾が一軍に上がる前に、一軍の座、そしてレギュラーの座を掴まないと」
「ドラフト1位の期待も込め、松尾選手の起用は増えるかもだしね」
伊藤光、戸柱がベテランの域だけに、一気に松尾の起用を増やすということも可能性としてなくはないのだ。
「だから、ここ1~2年、というか2023年が勝負の年よ!」
「強肩は魅力だし、リードだって成長しているし、あとは打撃が向上すればね」
「1軍で2割5分前後は打ちたいわね」
「牧選手世代として頑張ろう!」
いやでもホント、2023年のチャンスをモノにしないとまずいですぞ。