2022年振り返り #99 守備は安定も打撃は物足りず。契約最終年、爆発してほしい ソト
「うーん、ソト!」
渋い表情を見せる結乃。
「なんとも歯に何か挟まったような物言いだね」
理衣が苦笑いしている。
2022年の成績は以下の通り。
#99 ソト
出場試合 : 117
打数 : 368
打率 :.266
出塁率 :.342
安打数 : 98
HR : 17
打点 : 49
得点 : 35
盗塁 : 0
OPS :.815
「やっぱ、物足りないわよね!」
「まあ、ソト選手に求めるものとしてはね」
「打率は別にいいんだけど、HRなら30本! 打点なら80~90は最低ないとね」
「確かに、打点が50ないもんね」
2022年のソトは、爆発することがほぼなかった。
1試合だけ、とかならそれらしい打棒もあったのだが、全体としては数字が示す通り。
「OPSは.800超えだけど、ソトに求めるものは高いんだから、55点ね」
「厳しいね」
「せめてHR25本、打点70くらいならねぇ」
「ソト選手ならもっと打てるはず!」
真面目な性格で練習も熱心。
だからチームメイトからも信頼されているし、応援もされている。
とはいえ、やはり助っ人なだけに数字が欲しいところ。
「契約最終年を迎える2023年は、あらためて爆発して来日当初のソトがあらわれることを期待したいわ」
「パワーはまだあるはずなんだけどね。あっちむいてホイ打球も健在だし」
「当初よりは年齢的に衰えはあるかもだけど、横浜スタジアムだしね。頼むわよ本当に!」
「そんなソト選手が6番、7番にいると怖いよね」
一方で、ファーストの守備は随分と安定していた。
「ロペスという上手なファーストのあとだけど、ソトだってかなりファースト守備は上手いわよ」
「そうだよね、ショートバウンドとかだって上手く捕球するし」
「だからこそ、打撃での上積みが欲しい」
「やってくれるはずです!」
オースティンが怪我で出遅れとはいえ、アンバギーという新たな野手を獲得した。
アンバギーは外野だが、アンバギーが良くてソトが悪ければ、佐野をファーストに回してソトが外れる可能性だってある。
「ソトも危機感持つでしょう、3人目の野手は」
「切磋琢磨してほしいね」
「もちろん、兄貴分として面倒も見てほしいけれどね」
「仲間であり、ライバルでもあるね」
なんだかんだ、ソトには期待したい。
テスト生から這い上がってきた底力、まだまだ見せてほしい。