「連敗から脱出し、チーム状態もなんとか上向いてきた感じね」
結乃が腕組みをして言う。
「まだ6連敗分は取り戻せていないけれど、ここから取り戻していきましょう!」
理衣が気合を入れる。
セリーグでは投打のバランスで阪神が頭一つ抜けており、確実に他の球団を叩いて先頭を走っている。
ベイスターズは打力はあれども得点力や細かい技はまだまだ荒い部分が多く、効率の良さは少ない。
投手力も上がっているとはいえ、万全というほどではない。
「それでもチーム力はあがっているわけで、交流戦前のこの一週間、貯金を増やしたいところね」
「目標は4勝2敗、それぞれカード勝ち越しだね」
「そのためにはまず巨人戦。この前もやられたし、週頭ばっかりで戸郷がいつもくるからね」
「強敵だもんね」
そのカード頭、戸郷がくるかと思われたが赤星となった。
「こちらは想定通り平良、このカード初戦を取りたいわよね」
「そうしないと次に戸郷投手、山崎投手と、苦手が続きそう」
「3連敗してもおかしくないからね!」
「なんとか流れを掴みたいところです」
一方の横浜は平良、石田、東、か。
大貫は週末にファームで投げたので、もし上がるとしても週末の中日戦か。
「交流戦に向けて今永をカード頭に移動させるかどうか、よね」
「今は日曜日になったしね」
「得意の中日戦、パンテリンドームというところで大貫起用もなくはないかも?」
「それは今永投手も同じなんだけどね」
さて、あとは打撃陣。
前にも話題にしたオースティンはどうするのか。
「カープ戦から一軍にあげたけれど、案の定、代打の一打席だけじゃあ結果も出そうにないし」
「まだ3打席だけどね」
「だとしてもよ。本当に、どういうつもりで一軍にあげたのやら。代打だけなら、ファームで打席重ねるでも良いのに」
「その辺は首脳陣の考えと、オースティン選手の状態、なのかな」
6/30から交流戦、まず楽天ホームで始まるのでそこのDHは考えているのだろうが。
この1週間をどう過ごさせるつもりか。
打席に立たせるなら一軍でもスタメン起用はしないのか。
「とにかく、良い形で交流戦に入りたいからね!」
「私たちも気合を入れて応援しましょう!」