2023年振り返り #1 守備で貢献も打撃の課題はまだまだ解決されず 桑原 将志
「ということで桑原ね」
結乃が微妙な声で言う
「センター守備はお任せ、なんだけど」
理衣が続けて言う。
本当に、守備は良いんですけどね。
#1 桑原 将志
出場試合 : 132
打数 : 479
打率 :.252
出塁率 :.301
安打数 : 108
HR : 7
打点 : 35
得点 : 48
盗塁 : 3
OPS :.674
「うーん、なんかいつも通りの成績になっちゃったわね」
「昨年と同じセリフだね」
「いやだって、昨年と同じような成績だからね本当に。というか微妙に下がっているからね!」
「悩ましいよねぇ」
理衣もため息をつく。
ある意味で安定しているのかもしれないが、決して高いレベルではない。
若手時代ならこれで良いかもしれないが、既に30で中堅である。
打率は2割6分前後、出塁率は3割前半、桑原のよくみる数字な感じである。
これで1番バッターはやはり厳しいところがある。
「盗塁も成功3で失敗8と、成功率も酷いしね」
「出塁率もかろうじで3割だしね」
「シーズン序盤は、下位の打線で頑張ってくれていたんだけどね」
「打率も良かったしね」
しかし途中から落ちていき、シーズン終盤は打席に立っても打てる気がしなかった。
「守備も、守備範囲とかそういうのはいいんだけど、送球がね。まあこれは昔からなんだけど」
「肩が強いわけじゃないからね」
「守備的に外せないのはあるけれど、この打撃成績でこの年齢だと、レギュラー確定にはいけないわよね」
「だからこそ、ドラフトでも外野手を獲得しているしね」
とはいえ、ここから急激な上昇はなかなか難しいか。
「ということで50点てところかしらね」
「求めるレベルは高いからね!」
「来季はライバルも増えて、本気でどうにかしないと後半の守備固め要員になりかねないからね」
「でも、まだ老け込むような年齢じゃないし、ここから成長していきましょう!」
センター守備では頭一つ抜けている。
それを活かし、打撃面でもう一つ花開けばというところ。
ライバルに負けぬよう頑張って欲しい。