2023年振り返り #37 序盤は良かったが途中からさっぱりになってしまった 楠本泰史
「苦しんだわね」
結乃が苦しそうに言う。
「最初は良かったんだけどね」
理衣も微妙な表情をする。
2023年の成績はこちら。
#37 楠本泰史
出場試合 : 94
打数 : 157
打率 :.191
出塁率 :.253
安打数 : 30
HR : 2
打点 : 21
得点 : 14
盗塁 : 0
OPS :.539
「序盤は代打で凄い活躍したんだけどね」
「凄く頼りになったよね」
「打点も稼いで」
「多くが序盤に稼いだものかな」
代打の神になれるか、みたいに大げさだけど言われたりもした気がする。
しかし、ある時から全く打てなくなった。
「ということで、40点くらいね」
「序盤の活躍が続けられればねー」
「なんか集中力もないのかしら。守備でもポカをやらかしたり、緩い守備を見せたりもするし」
「レギュラーを取れないところがあるよね」
打撃センスは良いものがあるが、継続しない。
守備力は高いわけではないので出来ることをきっちりやらないといけないが、気の抜けた返球をしたりする。
これはチームとしての指導もあるだろうが、本人の意識の持ち方でもある。
「とりあえずは打撃力で代打の切り札を目指してくしかないわね」
「そこからのステップアップだね」
「外野手を多く獲得して、今の20代後半から30前後の外野手は厳しくなっていくわよ」
「そこで生き残るためのものがないと、ね」
幸か不幸か?
横浜の代打枠は薄い。
その座をきっちり確保することが、生き残るうえで一番わかりやすいだろう。
「一からすべて鍛え直しね!」
「もう一度、立場を確立しましょう!」
ファンも、まずは代打での活躍を期待しているはず。