「チームに関して色々と嫌な発言が出てくるわね」
結乃が渋い表情をして言う。
「これは由々しき事態だね」
理衣も真剣な表情で言う。
筒香、柴田、石田健太から次々と苦言が出てきた。
ノリの野球ではだめ。
ロッカー、トイレ、浴場といったところの使い方。
選手たちの練習や試合に対する意識。
名前を出した選手たちは、いわゆるDeNAの弱い時代を知り、そこから少しずつ強くなってきた時代を経験している者たち。
そういった中で昨今ようやく、Aクラス常連になってきた。
新しく入ってきた選手たちからすれば、気が緩んでしまっているのかもしれない。
かつて筒香や桑原が明るく振る舞ってきたのは、チームの為を思ってのことで、本来は二人とも生真面目な性格。
そうではなく、単に緩く明るく楽しく、という感じが増えてきたのか。
「こういう話を聞くと不安になるわよね」
「チーム全体として良くないよね」
「こういうのって一気にくるものじゃなく、じわじわと悪くなっていくでしょうから、数年前から少しずつ出てきているのでしょうね」
「ここで歯止めをかけないと、ってね」
練習への臨み方とかも気になる。
特に二軍の選手が本気で一軍を目指しているように見えないとか、本当なら問題だ。
「ただ苦しいのは、そう言う柴田や石田自身が一軍で結果を残せていないことなのよね」
「う、ううん」
「下手したら、あんたたちが何を偉そうなこと言ってるんだ、とか思われちゃうかも」
「さすがにそれは・・・と思いたいけれど」
あえて報道陣に対して言ったのも、気づいてほしいという気持ちの表れなのかもしれない。
「桑原がFAした理由の一端にも、もしかしたらそういうのがあるのかもね」
「それは嫌だね」
何せルーキー時代、入寮したその日に他の同期達が遊びに行く中、一人だけランニングをしていたくらい真面目で練習の虫なのだ。
「いずれにせよ、ベテラン勢が口にして、今が立て直すチャンスでもある」
「むしろここでとどまらないとね」
新監督、コーチ陣にも、厳しくしてもらいたいが。
チームとしては選手の自主性に任せるところが大きいので、やはり選手たち自身でどうにかしないといけなさそうですね。。