2019年新戦力 #107 将来性を買った?謎の左腕 R.コルデロ
「育成契約をした謎のドミニカン、コルデロ!」
「どういう選手か、全く分からないね・・・・」
「まあ、育成契約でもあるし」
互いに首を捻るしかない結乃と理衣である。
「それでも、これはDeNAが自前で外国人選手も育てようという、その第一歩ってことよね」
「カープさんみたいなところを目指すのかな?」
「でしょうね。若いうちから日本の野球に慣らせる。身体能力はきっと高いでしょうからね」
外国の野球に体の慣れてしまった選手をつれてきてから日本の野球に馴染ませるより良いと考える。
いくらメジャーや3Aあたりで実績があっても、日本の野球にあわないと活躍できないのは多くの外国人選手を見ても分かる所である。
「やっぱり、なかなか良い選手を獲得することは難しいからね、若くてハングリーさのある選手を育てたいわよね!」
「他の若手と同じように選手寮に入るんだね」
「本人的にもその方がお金かからないし、絶対に良いでしょう」
「食事面も安心だしね」
「仲間も沢山いるしね!」
慣れない異国の地にきた、弱冠21歳の若者なのである。
「正直、実力はわからないけれど、当然ながら見込みがあるから連れてきたんでしょうしね!」
「左腕だし、楽しみでもあるよね」
「まずは支配下登録を目指して、ね。エスコバーだっていつまでいてくれるか分からないしね!」
「そんな不吉なことを・・・・」
「仕方ないじゃない、プロの契約社会なんだから」
2018年末の契約情報を見ると、エスコバーとも契約が切れる様な噂も流れていた。
DeNAも潤沢な資金のある球団ではない、活躍すればするほど年棒が高くなり、苦しくなるのは当然。
だから、どんどん次を育てないといけない。
「そう考えると、野手も増やしたいわよね」
「確かに、投手は日本人も若手で期待の選手が多くいるもんね」
「比較すると野手、打てる野手はちょっと心細いからね」
ロペスは年齢的に厳しくなってきているし、ソトもあと何年いてくれるか不明である。
日本人野手も、筒香、梶谷、宮崎につづく打てる野手が見当たらない。
「そこを外国人で補えるかもしれない、そういう準備をしておくのは悪くないと思うわ!」
「どんどん層を厚くして、と」
「とはいえお金の問題もあるから、若い子と育成契約! 理に適っているじゃない」
とはいえ、成功しないと後が続きづらいのも確か。
そういう意味でも、コルデロには成功例になって欲しい。
「一軍で待っているわよ、コルデロ!」
「結乃がいるわけじゃないけどね」
「心意気よ!」