【作品情報】
作品名:私の愛した横浜野球史
著者:花上喜代志
ページ数:180ページ
出版社:コスモの本
横浜市会議員である花上喜代志氏による、タイトル通り横浜の野球史について書かれた本。
横浜で初めて野球が行われたとき、横浜スタジアム建設について、そういったところからDeNAベイスターズとなったとき、2017年の日本シリーズに至るまで。
本格的な日本野球発祥の地は横浜だと、熱い思いで書かれている。
今の選手や球団についても勿論書かれているわけだが、そこはメインではなくてもよいところ。今なら他の本や記事にも記されていることも多いし、今のファンならあえて言わなくても知っていること。
それよりもやはり、横浜にホエールズがやってきた! とか、38年ぶりの日本一とか、ベイスターズの買収と赤字解消に向けてとか、そういう部分の方をこそ読むべき。
また横浜スタジアムの買収に関しても議員である花上氏から見た裏側が書かれていて興味深い。
当時、横浜スタジアムはなんて悪徳であこぎで古臭いアホな会社なんだと思ったけれど、決してそれだけではないということを政治家の視点からもコメントをくれている。
まあ、あまり突っ込んだところまでは書けなかったようだが(苦笑)
ただいずれにしても、政治も絡んでくるのは当然の話で、そういう観点で物事を見られるのは面白い。
DeNAという会社だけでなく、こうした地元の協力、更にいうならその中でも力を持つ人が球団を前向きに応援してくれるというのは非常に大事なコト。
なぜって、人は自分の好きなこと、本当にやりたいことなのであれば頑張れるし、誰に何を言われなくても率先してどうにかしようと本気で動くもの。
そうして人を動かすのはやっぱり人の本気だから。
議員さんが本気で横浜を応援してくれるんだから、親会社がやる気あれば、相乗効果で良い方向に進むことが現実を見てもよく分かった。
横浜で野球をやっている人、横浜ベイスターズが好きな人なら、是非一度は手に取って読んでみてもらいたい。
今までとは異なる観点で横浜での野球について見て、知ることができますよ。
[amazonjs asin="4864850364" locale="JP" title="私の愛した横浜野球史 ―DeNAの参入で、今、ハマの野球が面白い!(発行:さいど舎)"]