2024年振り返り #35 右肩の神経剥離術で育成契約に。まずは2軍で結果を残せ 橋本達弥
「育成契約に変更となった橋本ね」
結乃が渋い表情で言う。
「怪我で手術をしたからねぇ」
理衣が残念そうに言う。
1年目は二軍ではそこそこの成績を残していた。
期待された2年目だが、5月に右肩の神経剥離術を行い以降は登板なくリハビリ。
シーズン終了後には育成契約への変更が発表されたわけである。
#35 橋本 達弥
出場試合 : 5
投球回数 : 4.2
防御率 : 5.79
勝利 : 0
敗戦 : 0
ホールド : 0
セーブ : 0
奪三振 : 4
失点 : 3
「登板数もイニング数も少ないし、そもそも手術したし数字的にあまり見る意味がないわね」
「問題はこの後、だよね」
「果たして2025年は投げられるのかしら?」
「投げられないとまずいよね」
大卒で三年目となる。
さらに指名順位も5位と高くはなく、ある程度の数字を残せないと契約面での危険性も出てくる。
一年前の三浦銀二も3年で戦力外となっているわけで。
「150kmをこえるストレートとフォークで抑えを目指していたんだけど」
「まあ、プロもそう甘くはないからね」
「公立の長田高校から慶応義塾大学と、色々と工夫しながらやってきた面白い存在ではあるんだけど」
「まずは怪我を完治させて、きっちりマウンドに立てるようになってからだね」
怪我が治っていれば、2025年は勝負の年。
少なくとも二軍で目立つ内容、首脳陣の目にとまるようなものをみせないと厳しい立場であろう。
「がむしゃらにやるしかないわよ!」
「頑張って欲しいね」
同年のドラフト2位、吉野も2024年に一軍で登板して勝利をあげた。
社会人卒の吉野より猶予はあるようにみえるが、やはりドラフト5位という立場もある。
もう一度支配下を目指し、全力でやってほしいですね。