「いきなりびっくりのニュースが入って来たわね!」
結乃が驚きの口調で言う。
「濱口投手がトレード!」
理衣もびっくりして目を丸くしている。
いきなり入ってきたトレード情報。
濱口とソフトバンク三森の1対1のトレードが決まったという。
「これはなかなか想定できなかったわね」
「濱口投手は心機一転、2025年は中継ぎとして勝負って気合いれていたもんね」
「チームも認めていたわけで、これは横浜からというよりソフトバンクから声がかかったのかもね」
「ソフトバンクは先発強化がポイントみたいだもんね」
日本シリーズでも戦って分かったが、有原とモイネロに続く先発に苦労していた感じ。
石川もFAで抜けた中で先発確保が急務。
現役ドラフトでも先発候補として上茶谷を指名していたくらいである。
「濱口は2017年の日本シリーズでソフトバンク相手に途中までノーノーの好投もして、そのイメージも残っているのかもね」
「もともとパリーグ相手に強かったしね」
「セリーグ相手だと、ボールを見極められて苦しくなったけれど、早いカウントから積極的に振ってくるパリーグの方があうのかもね」
「本人は中継ぎを目指していたけれど、ソフトバンク次第で先発にまたなるのかもね」
そして濱口のトレード相手は内野手の三森。
来年26歳とまだ若く、SBでも一時期レギュラーをはった力を持つ。
そういう関係性からも、SBからの要望だったのかもしれない。
「こちらは内野手の強化。怪我がちのオースティン、ベテランで休みながら器用となる宮崎のことを考えて、かしらね」
「内野手はそれなりにいる感じではあるけれど」
「レギュラー以外は誰もが少し劣る感じだし、SBで活躍していたから期待も大きいかも」
「他の選手は危機感をもちたいね」
二塁が本職とか。
牧が休養時や、あるいは牧がファーストなどを守る際のオプションか。
「となると、林は立場が苦しくなるわよね」
「セカンドで勝負したい選手だもんね」
「林だと打力で大きく劣るから、そういう意図もあるのでしょうね」
「内野争いも更に熾烈になりそうだね」
シーズン終盤にショートを掴みかけた森。
それ以外となると柴田、京田、は守備力はあれど打撃は弱い。
林、石上は足はあれど守備、打撃ともにまだまだ弱い。
そこに、三森をかませていくとなると、一気に上位にくるかもしれない。足も速いというし。
2021年から2023年まで3年連続二桁盗塁を達成し、2022年には20盗塁9本塁打とパンチ力もある。
二塁を本職とするが、一塁、三塁、外野もこなすユーティリティで、一気に控えのトップに入ってくる力を持っている。
「内野手陣は本格的に危機感をもってもらわないとね」
「一軍安泰とかないからね」
まだ他にも強化はあるだろう。
どんな驚きがあるか楽しみにしていたい。