2018年振り返り #40 もう後はないぞ!さあどうする 飛雄馬
「飛雄馬か、コメントに困るわ!」
開口一番、結乃は俯いてしまった。
「ちょ、ちょっと、頑張ろうよ」
なんとか理衣が持ちあげようとするが、それでも結乃は腕組みをしたまま無言である。
そんな飛雄馬の2018年の結果は以下の通りである。
#40 飛雄馬
出場試合 : 4
打数 : 7
打率 :.143
安打数 : 1
HR : 0
打点 : 0
盗塁 : 0
「年齢的に27歳、2019シーズンは28歳。まだそこまでいってないけど、若いわけでもない」
「内野ならどこでも守れる感じのユーティリティさはあるんだけど」
「とはいっても、どこもそこまで上手ってわけじゃないしねぇ」
首を傾げる結乃。
あとは自慢の肩だが、披露する場もなかなかない。
「ファームではそれなりの成績を残しているみたいだけど」
「年齢的に、それだけじゃねぇ」
「う、うーん」
一軍である程度起用された時期もあったが、ここぞという時にエラーもしたり、そこまで良い印象がないのも厳しい。
打撃も、そこまでパンチ力を感じない。
「言っちゃあ悪いけど、よく戦力外にならなかったと思ったわ」
「うわ、厳しい一言!」
「実際、枠はギリギリだし、でも内野が足りないという判断なんでしょうかね?」
「まだ期待しているところがあるってことじゃ!」
「どうなのかしら? まあ、元気があることは良いことだけど」
時にうるさいと思われることもあるかもしれないが、大きな声を上げる選手が重要なのも事実。
「でも、それだけで1軍ベンチに置くわけにはいかないからね」
「やっぱり結果を残し、首脳陣の目に留まらないとね」
「はっきり言って、2019年は完全にラストチャンスのはずよ」
「うぅ、プロの世界だから当然とはいえ、頑張ってほしいね」
「どこに生きる道を見つけるか、よね」
内野のユーティリティ的な選手は多くいる。
それらの選手と異なるのは、右打ちということか。
やはり、打力を付けるのが一番の道だろう。
「ガッツと、ボロボロになるまでやる根性はある。結果を出して見せなさい!」
「うぅ、頑張って!」
「名前負けしてんじゃないわよ、飛雄馬!」
おそらく排水となる2019年。
行け行け飛雄馬、ドンと行け!