2018年振り返り #50 将来楽しみも守るべきことは守ろう 山本 祐大
「将来が楽しみなルーキー捕手、山本選手です！」
「野球でも、野球以外でも、騒がせてくれたわね」
なんともいえない表情を見せる結乃。
理衣も、困った顔をするしかない。
基本は二軍で育成さが、少しだけ出た１軍での成績は。
＃５０ 山本 祐大
出場試合 ： ２
打数 ： １
打率 ：１．０００
安打数 ： １
ＨＲ ： １
打点 ： ２
盗塁 ： ０
「なんといっても、初打席で初ホームラン！」
「あれは驚いたわね。あたし達も現地で観ていたけれど」
大量点を取られて敗戦ムード。
だからこそ、山本を代打に出せるような状況でもあり、ファンとしてもそれくらいを楽しみにするしかなかった。
「そしたら、まさかまさかのホームランだもんね」
「入るとは思わなかったねー」
うまいこと腕をたたんで体を回転させて、横浜スタジアムだったから入ったのかもしれないが、ホームランはホームランであった。
「そのまま、マスクも被る予定だったんでしょうけどね」
「山本選手が空気を変えたのか、その後でまたソト選手にホームランが出て、３点差になって」
「球場の雰囲気も一変したわよね。３点差ならいけるかもって、捕手は嶺井になっちゃったからね」
さすがにその状況でルーキーにマスクを任せるわけにはいかなかったのだろう。
「結局、試合には勝てなかったけれど、最後にあと１本出れば、ってとこまでは行ったのよね」
ファンには強烈な印象を与えた試合だった。
「それだけに、楽しみ、前向きになれたんだけど････」
「飲酒問題、だね」
「もー、何やっているのよ！ 野球に集中しなさい！」
色々と誘惑やらなにやらあるかもしれないが、まだ若いのだ、まずは野球に一生懸命になって欲しかった。
「ちょっとした隙、だったのかな」
「今の時代、どこでどう情報が漏れるか分からないんだから、危ないことはやらないの！」
「残念だったね」
「最近、こういう問題起こした選手はあんまり活躍していないから、本当に！」
例えば、○○選手とか、■■選手とか････
「ウリは肩の強さ。キャッチャーとしての力はまだまだだけど、ほぼ高卒と同じだからね、みっちり鍛えて」
「打撃も、意外なパンチ力があるのが分かったしね」
「二軍でも、真面目に前向きに練習しているって万永監督も言っているし、一軍を知れたのは大きいでしょ」
「育ってくれないと困るもんね」
伊藤、戸柱、嶺井は近い年代であるが、高城がトレードで抜けたことによって、その下が開いてしまった。
当面は前述の３人でいけるだろうが、その先の為には山本の成長は欠かせない。
「もちろん、下に益子が入団したからね、捕手というポジションは代わりがきかないから、争いよ！」
亀井や網谷もいなくなり、若手捕手が不足もあって獲得した益子も強肩だ。
若い二人が切磋琢磨して成長してほしい。
「今季は一軍昇格、ホームラン、でも飲酒問題あったから、６０点！」
「野球だけで点数つければよいのに」
「普段の行動もまた影響を及ぼすのよ！ チームや関係者に迷惑をかけるという意味でもね」
そう、一人の行動が周囲に影響を与えるのだ。
「まずは二軍でたくさん試合に出て経験を積んで。機会があれば一軍で、というのは変わらないでしょうね」
「一軍で機会があれば、思い切りやって欲しいね！」
「出るとしたら、大敗か大勝の試合でしょうからね」
２０１９年は野球以外で騒がせないように。野球に打ち込め、山本！
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