2019年3月31日 中日戦
結果:横浜3-2中日
敢闘選手賞:佐野、楠本
「サヨナラ勝ちーっ!!」
画面を見ていた理衣が両手を上げて喜ぶ。
「なんで、あたしが観に行かなかった試合でこんなことになるのよー!!」
喜びながら悔しがるという、器用なことをしてみせる結乃。
初戦が今永の好投、打線の爆発で快勝。
三戦目がサヨナラ勝ち。
現地観戦した二戦目が相手打線に粉砕されて味方打線は沈黙と、良いところのない試合。
そう思ってしまうのも致し方ないところ。
「ううう、気を取り直して、開幕カードを勝ち越したと喜びましょう!」
結乃はいまだ歯ぎしりしながらも、そう言った。
「なんといっても、サヨナラヒットの佐野選手! 代打で2打数2安打、3打点! 頼りになる代打の登場だね!」
「最後は打つだけだったとはいえ、よく打ったのも事実。2018年とは違うわね!」
得点圏で打てなかった2018年とは違うのだというところを本人も見せたいのだろう。
「褒めたいのは、チャンスを広げた楠本ね! よく打ったわ、あの場面で」
「2安打して、打率も再び4割!」
「まだ3試合だけど、好調はキープしてほしいわね」
この日は1番打者となったが、この先もしばらくは楠本1番となりそうである。
「打線では、ソト選手がスタメンから外れたね」
「前の試合の衝突の影響でしょうね。大きな怪我ではないと思うけれど・・・・」
試合にはその後も出続けたので、大事をとったのか。
それとも試合後に正式に診てみたら意外と大きい怪我だったのか。
「でも、スタメン柴田選手が良い活躍したね!」
「四球、二塁打、送りバントと、きっちり役割を果たしたわね。守備も安心して見ていられるし」
ソトの状態次第では無理させず、しばらく柴田スタメンでもよさそうである。
「あとは、宮崎選手、梶谷選手にようやくヒットが!」
「とはいえ、あまり状態はよくなさそうだけどね。1本出たことで、楽になれば良いけれど」
今は若手が頑張ってアピールしているから、その間に状態を少しずつあげていってもらいたいものである。
「投手陣では、井納投手が5回1失点」
「もうちょっと投げて欲しかったわね。次回に期待ね」
「中継ぎ投手は、1失点で踏ん張ったけど」
「エスキーがビシエドに打たれたのは、横浜だったから入ったホームランよね。まあ、どうにか粘ったわ」
三嶋があやうかったが、かろうじて踏みとどまった。
「守りの点でいうと、やっぱり大和と柴田で安定して守れていたのは大きかったわね」
「当たり前のようにプレイしていて目立たないけれど、重要だよね!」
「ポジショニングとかも良いのよね、きっと」
「大和選手は打撃も好調だし、今期は期待できそうだね!」
開幕3連戦を見る限り、大和、そして伊藤の下位打線はよさそうであった。
「ということで今日の勝因は・・・・」
「ダチョウ倶楽部ね!」
「あああ、神里選手がーっ!」
頭を抱える理衣。
2019年の被害者は、まさかの神里であった(あと桑原)
「神里選手のちゅー、羨ましい・・・・」