2019年5月10日 広島戦
結果：横浜６－２広島
敢闘選手賞：今永
「今永で勝つ！ もうこれしかないわね」
久しぶりの勝利を見届けると、結乃は頷きながら言った。
「安心して見ていられる試合はいいね！」
理衣も嬉しそうに拍手をする。
連敗を止めたのはやはり今永であった。
思い返してみれば、前回の勝利も今永であった。
「振り返ってみても７回を３安打２失点、一発くらっちゃったけれどきっちり投げてくれたわ！」
「またＱＳで、これで７試合連続？ 安定感があるのが良いよね！」
今永の投げる試合できっちりと勝つ、それが今後に向けては必要であろう。
「とはいえ、相手がここまで打てていない床田だったから、今永がいくら抑えても、なんて思ったけれど」
「宮崎選手が２ＨＲ！の３安打！ 完全復活かな？」
「何試合か見てみないとだけど、トンネルは抜けたかしらね。ＨＲもソロ２発だけど、今日は効果的なＨＲだったから良しとするわ！」
初回に先制のＨＲ、そして中押しの一発である。
「９安打で６点と、珍しく効率も良かったしね」
「今永投手もタイムリーヒット！」
「まあ、あれは相手に助けられたものだけど、貴重な得点だったわよね」
ミスでもらった得点。今まではそれすらも活かせない試合ばかりだったが、今永はきちんと抑えてくれた。
「今永投手のあとも、パットン投手と山崎投手が２回を完全に抑えてくれたね」
「パットンもリフレッシュして力を出してくれたら、なんとか後ろも落ち着いてくれるかもね」
「７回は先発に頑張ってもらうか、エスコバーに頑張ってもらうかね」
「やっぱり三上投手、砂田投手がいないのは厳しいねぇ」
「それでも、希望が見えたわ。それが大きいわよ」
「これで３連戦の初戦をとったし、大きいよね」
「でも、残り２戦を連敗したら意味ないからね。前回のお返し、３タテ返しよ！」
前回の対戦では完全に広島を生き返らせてしまったベイスターズ。
今回は逆にこちらが３タテして、復活の足掛かりとしたい。
「２戦目は上茶谷！ 勝ち星をつけたいわね！」
「今度こそ、だね」
「相手はジョンソンだけど、今シーズンはそれほどよくないし、こちらも打線が少し復調傾向だから、十分に可能性はあるわよ！」
「序盤を乗り切りたいね、上茶谷投手」
「大貫に負けず、初勝利を。そのためには、味方が打撃でも守備でも援護しなさいよ！ 今までルーキーの足を引っ張ってばっかりだったんだから」
今永の好投で久しぶりに明るくなれた。
この流れを大事にしていこう！
「まだまだ、あたしは諦めてなんかやらないんだからね！」
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