「予想は大ハズレだったわーーーー!」
結乃が、まるで世界が滅亡したような嘆きっぷりを見せた。
「いやいや、当たる方がおかしいから」
と、理衣が慰めようとするが。
「二分の一の勝敗すらも当たらないとは・・・・どんだけ得点能力ないのよ、ベイスターズは!」
「責任転嫁だ!?」
チームに当たる結乃に驚く理衣。
「ということで前半戦は残念ながら借金2よ!」
「残念だったねぇ」
肩を落とす二人。
「これで、4位で折り返しかぁ」
「え? いや結乃、2位だよ?」
「またまた。借金2といえば4位のポジションでしょうに」
「いやいや、ほら」
と、今さらながら順位表を結乃に魅せる理衣。
「・・・・借金2で2位って、どうなってんのよセリーグは!?」
まさに、言う通りである。
「どんだけ、巨人に独走させているのよ!」
「2位と9.5ゲーム差、だもんね」
「ペナントレースが全く面白くないじゃない!」
むきー! と叫ぶ結乃。
「8月に優勝とかしたらつまんないわよ。こうなったら5球団で包囲網を敷くしかないわね!」
「そうなるといいけれど、2位以下が混戦だから、Aクラス狙いになると更に巨人の独走になっちゃうかも」
「CSの弊害ってやつね」
優勝が無理なら2位、3位狙いへとシフトする。
必然的に、1位との対戦は優先度が下がるという逆現象。
優勝を期待し、優勝争いが見たいファンからすれば全く面白くない展開である。
「そうさせないためには、巨人にも大型連敗をさせるしかないわね!」
「今シーズンは二桁連敗チームが4チームも出ているもんね、前半戦だけで」
巨人とて、中継ぎ陣に弱さはある。
二桁といかずとも、それなりの連敗をさせたい。
「そして、ベイスターズは勝ち続けないとね。でも、今の打線じゃ得点能力低いことは改善されていないからね」
「直接対決で勝つしかないね」
「交流戦後、唯一巨人に勝ったのが横浜だからね。対抗馬は横浜しかいないってわけね!」
事実はどうか分からないが、セリーグの火を消さないでほしい。
もちろん他のチームに頑張って巨人に勝ってもらわねばならないが。
「オールスター休みでリフレッシュして、後半にかけるわよ!」
という気持ちでいきたいですね。