「さー、いよいよ2019年のスターナイトが始まるわよ!」
結乃が点を指さしながら宣言する。
「私と結乃も三戦目を観に行きます!」
理衣がチケットを見せびらかすように言う。
「今年は抽選でチケットあたったからね!」
「ウィング席が出来たから、当たりやすかったのかな?」
「いやー、申し込みの時期がちょうどチーム状況的にどん底で、申し込みが少なかったんじゃない?」
「・・・・」
「かくいうあたしも、申し込むのやめてやろうかと思ったもんね!」
「自慢げにいうことじゃないよ!?」
「さて、気を取り直して。鬼門のスターナイト!」
「いきなりその一言!!」
「だってねぇ、スターナイトといえば、勝てない!」
「勝とうよ!」
「勝てるようになったと思って調子に乗るから、2018年は3連敗!」
「あううぅ」
理衣が頭を抱える。
「2019年のスターナイトはヤクルト戦、今年のヤクルト相手なら3連敗はないと思いたいけど」
「2位なんだし、上を追いかけるためにも威勢よくいこうよー」
「そういってもね、相手は広島に3タテくらっているから、連敗ストッパーのベイスターズとしてはね」
「また、そういうことを言う~」
まだ大連敗をしているわけではないので、ストッパーにはならないでほしい。
「相手の先発はローテ通りならブキャナン、石川、山田と、決して得意にしている相手でもないわよ」
「完全に抑えこまれる、って感じでもないよね」
「そうね。だからこちらがヤクルト打線を抑えられれば十分に勝機はあるわよ」
横浜先発はローテ通りなら上茶谷、濱口、今永だが果たしてどうなるか。
「スターナイトの次が巨人戦だから、今永をずらして金曜にもっていく可能性もあるわよね」
「直接対決で勝ちたいもんね!」
この辺はチームとしての作戦だろう。
「とにかく、初戦をとる、カード勝ち越し、この二つを目指していきたいわね、この先の戦いは」
「そうすれば大きく落ちることはないもんね」
「そうしている中のどこかで連勝もして、貯金をがっと増やしたいわ」
「夏本格化でこれからが勝負だもんね」
「このスターナイト週間がきっかけだったと言われるような試合を見せて欲しいわ!」
「ちなみにその裏では巨人vs広島か。巨人には負けて欲しいけれど、連勝で乗っているカープにも負けて欲しいわ!」
「どうなるかなぁ」
「いっそ、3戦引き分けになればいいのに!」
「凄い確率だよ!」
いずれにしてもベイスターズがどうこうできるものではない。
目の前の試合を一つ一つ、勝っていこう。