2019年9月1日 広島戦
結果:横浜3-2広島
敢闘選手賞:今永、ソト
「いよっしゃーー!」
結乃が拳を振り上げる。
「やったね!」
理衣も万歳する。
「世界柔道選手権の団体戦、日本が金メダル!」
「そっち!?」
「え、だって、超盛り上がったじゃない! 大野選手とか濱田選手、凄かったし!」
「いや、確かにそうだけど・・・・」
「あたし、巴投げで決まったの生の試合で初めてみたし」
「確かに凄かったけれど、野球に戻りましょう!」
「ということで、改めてよっしゃぁ!!」
「接戦を制してカード勝ち越し! しかも、巨人さんが負けたからマジック消滅だって!」
「マジックはともかく、苦しい試合をよくまあ勝てたものよね」
「ホントだねー」
疲れたように、体から力を抜く結乃と理衣。
「先発の今永、8安打も打たれて調子はそれほどでも、だったのかしらね?」
「それでもちゃんと要所はおさえて2失点だからね。それより、打球がぶつかったけれど大丈夫かな?」
「これ以上の怪我人は駄目よ! しかも今永とか、もう終わりじゃない!」
「本当に、違う意味でハラハラさせないで欲しいよねー」
不可抗力とはいえ、勘弁してほしい。
「今永だけじゃなく、国吉、康晃もね」
「呪われているんじゃないよね?」
「でもまあ、ハーラー単独トップの13勝、素晴らしい!」
「おまけにバーステー勝利、おめでとういまn
「今永は8回途中まで投げてくれたけれど、さすがにカープもそのままじゃ終わらない。ピンチを迎えて国吉、エスコバーを惜しみなく投入したわね」
「本当に毎試合が総力戦だねぇ」
「少なくとも毎カード勝ち越し、それくらいしないと駄目だからね、追うベイスターズとしては」
無茶も仕方ないところ。
「こうして改めて見ると、横浜4安打、広島11安打でよく勝てたわね」
「4安打のうち3安打が得点した6回に集中、うち1本がソト選手の2ランだったね!」
「そして四球、ヒット、犠牲フライと、珍しく効率の良い攻撃を見せたわね」
「薮田投手の前に全然打てなくて、どうなるかと思ったけれど、集中打が出ました!」
決して打撃の調子が良いわけではない中、最低限の点数を取って、投手で逃げ切る。
今のベイスターズにはそれしかない。
「だから、勝つとしても勝ちパターンの負担が高くなっちゃう。康晃なんか、6連戦で5登板だからね」
「移動日があったけれど、その前のカードからも実は投げているしね」
ランナーを出し、完璧とはいえない状況でもなんとか抑えている山崎。
色々言われたりはするが、たいしたものである。
「広島の状態が良くなかったのはあるけれど、濱口が緊急降板した中、ビジターで勝ち越したのは大きいわよ!」
「この勢いで次は!」
「・・・・・阪神戦よ」
「勢いがなくなった!」
ここで最後の鬼門、横浜スタジアムでの阪神戦である。
「項垂れている場合じゃないわ、前回3タテされたお返しをしないとだめよ!」
「ヤクルトさんにはお返ししたからね!」
「本当に、本当によ! 分かってんでしょうね!」
ボロボロの選手達にはきつい阪神戦かもしれないが、頑張ってほしい、としかいえないファンなのであった。