2019年9月20日 巨人戦
結果:横浜4-9巨人
敢闘選手賞:なし
「勝ったぁあああ!」
「え、負けたよ?」
勝利の雄たけびをあげる結乃に対し、理衣が首を傾げて言う。
「ああ、ラグビーWC初戦、日本対ロシアよ。松下、凄かったわね!」
「そっち!?」
「盛り上がっているじゃない、羆ジャパン!」
「そんな名前じゃないよ!?」
しかし、集まっている猛者を見ると、それこそヒグマが似合っている。
「やたらミスが多かったけれど、開幕戦の緊張かしらね。それでも初戦、勝ったことが大きいわ。それも、4トライでボーナスポイントもゲット!」
「いや、あの、結乃・・・・」
「次はアイルランドだっけ? 気合入れないとね!」
「気合を入れるのは良いけれど・・・・」
「分かっているわよ、現実に現実逃避したのよ!」
キーっ! と、金切り声を上げる結乃。
そう、肝心の野球の方ではあえなく敗戦、奇跡への道はほぼ潰えたと言ってよいだろう。
「とにかく平良をはじめ、打たれ過ぎよね。でも、それもこれも先発ローテ崩壊が招いたことよ!」
東、濱口と期待した左腕は出てこられず。
井納や京山も結果を残せず。
今永一人、ルーキーの上茶谷の調子が悪くても落とせない状況。
中継ぎ陣は疲弊。
「ホームラン打たれ過ぎ。はぁ・・・・」
中日戦で打線が沈んでいた巨人打線だが、よくもまあ打たれた。
「あとはやっぱり初回! 2点を取って追いついてなお満塁で、光が痛恨の併殺打!」
「あの後、ずっと山口投手に抑えられちゃったもんね・・・・」
「やっぱ山口は立ち上がりを叩かないと。あーもう!」
「5安打で4点と、効率は良かったけれどね」
「こうなったら残り2戦、意地でも勝って巨人に勝ちこしなさい!」
せめて、苦手意識を少しでも植え付けたいものである。
「これで、ほぼCSに向けてって感じになるわね。とりあえず、2位以上は確実にしたいわ!」
「まだシーズン終了じゃないからね、最後まで!」
「きーっ、悔しいぃぃ!!!」
まだ下を向くな。
でも、悔しいね。