「高城を獲得しなさいよ!」
ニュースを見て、結乃が言った。
「びっくりしたね・・・・」
理衣は驚きの表情を浮かべている。
オリックスの戦力外対象の選手に、まさかの高城がいたのだ。
2018年シーズン途中に伊藤光、赤間とのトレードで、白崎と共にオリックスにいった高城。
まさか1年ちょっとで切られるとは思いもしなかった。
「これが30後半のベテランとかならわかるけれど、まだ二十代半ばよ。しかもトレードで。これ、もうオリックスにトレードで選手出したくなくなるわー」
「ちょっと、ね」
もちろんプロの世界であることは分かっているが、それでも感情的になってしまう部分があるのも確かだ。
「光が来てくれたのは嬉しいけれど、高城を出したのよ! 捕手が必要だったんじゃないの!?」
「光さんは凄く戦力だけど、高城選手もベンチの雰囲気を明るく出来る、貴重な存在だったもんね」
「DeNA、とうぜん高城、獲るんでしょうね!?」
編成の問題などあるかもしれないが、そもそも西森を戦力外にしたのだから捕手が不足している。
鶴岡を二軍の試合に出したくらいなのだ。
「ファンの多くも、高城は横浜が獲るべきだって言っているわ! 頼むわよ本当に!」
「濱口投手のためにもよいかもね!」
「戸柱、嶺井の守備が伸び悩んでいるだけに、欲しいわよね!」
下は山本、益子と年齢が離れていることもあり、高城がいるのはバランス的にも悪くない、と思えるのだが。
「もしかしたら桑原とかも成績よくなるかもしれないし!」
「捕手の競争は激しくなるけれど、マイナス要素はないと思うよね!」
さあ、どうするDeNA??