「水野は仕方ないかぁ・・・・」
腕を組んで、なんともいえない声を絞り出すようにして言う結乃。
「うう、残念だね」
肩を落とす理衣。
ドラフト2位で獲得したサイド右腕だったが、故障に泣いた。
育成に落として治療に励んだが、結局は支配下に戻ることが出来なかった。
「巨人戦に初登板初先発したのが一軍の全てになっちゃったわね」
「結果は出なかったけれど、良い球もあってこの先は楽しみにも見えたんだけどね」
「怪我は学生時代からひきずっていたのか、プロに入ってからなのか・・・・」
ベイスターズのドラフトでは、怪我などもきちんと調べ、大丈夫と判断して指名しているはずだ。
今永などがそのよい例であろう。
果たして水野はどうだったのか。
「甘いマスクで、人気も出そうだっただけにね」
「北海道出身で頑張ってほしかったけどね」
「理衣ちゃんは北海道関係ないじゃない」
「あー、なんとなく、北海島出身ってあまりいないような気がして・・・・」
「これで現役引退するみたいね」
「やっぱり怪我かな」
「そうねぇ。もしくは、やっぱり「13」という数字が不吉なのかもしれないわね」
「そういうのやめようよ!」
「2019年は二軍でも一度も投げること無かったし」
果たして次に背番号13を付ける投手(おそらく)は、この呪いをとくことができるか!?
「呪いとかないからね!」