また、とんでもないニュースがとんできた。
「え、なんで石川の背番号、変更なの!?」
結乃もびっくりである。
「ベテラン選手の背番号とか、変えないよね? な、何かあったのかな・・・・」
理衣は不安をおぼえたのか、おろおろしている。
小さい背番号が大きくなるというのは、期待値が下がってという意味が大きい。
しかし、球団一筋のベテランの背番号を変えるなどあまり聞かない。
何かあったかと不安になるのもわかるところだ。
もしかしたら、球団は石川を不要と判断したのだろうか、と。
しかし、どうやらそういうことではないようだった。
DeNA 石川、600万円減の3900万円でサイン 来季背番号は7→42「気持ち新たに」
「へーっ、石川が自分から言い出したんだ」
情報を見て、結乃が驚きの声を上げた。
「尊敬するヤクルトの坂口さんと同じ番号にしたかった、ってあるね」
「嘘ではないでしょうけれど、7番を空けようという思いもあったんじゃないかしら」
石川に対して背番号変更を球団から言うとは思えない。
石川が言い出したのだとすれば、これから入ってくる有望な若い選手に「7」を空けておこうという思いではないか。
「今、若い番号は殆ど埋まっているからね。そして、そうそう空きそうもないし」
「なんか、石川選手らしい気もするね」
うるっとしている理衣。
「ずっと7でも今さら誰も文句言わなかったと思うけれど。。。」
「似合っていたのにね、背番号7」
「まあ、決まったことをぐちぐち言っても仕方ないわ。数年、成績的には落ちていたし、新たな気持ちでというのも実際にはあるんでしょう」
「まだまだ石川選手は必要だよ!」
苦しい時を知っている男。
だからこそ、まだまだ頑張ってほしい。
「新しい番号を輝かせましょう!」
「変わらず応援し続けます!」
そう、栄冠掴むその日まで。