「エスコバーが負傷!? 終わったー!?」
結乃が絶望の嘆きをあげて地に伏した。
「またそのパターン!? でも気持ちは同じ!」
理衣も項垂れた。
おいおい、マジかよ。終わったな。
そう思ったファンもいたかもしれない悲報である。
とにかく痛いとしかいいようがない情報である。
「こうなると、開幕はパットン+野手三人の可能性が高まったわね」
「エスコバー投手がいないとなると、中継ぎが厳しいね」
「石田をやっぱり中継ぎに、ということもあるかもね」
そうすると今度は先発が不足する可能性もある。
開幕までまだ一か月以上あるとはいえ、なかなかに厳しい状況になってきた。
「でも、エスキーに無理はさせられないわ。他の投手はチャンスだと思って目の色変えなさい!」
「新たなパワーが本当に必要だね!」
「開幕してから怪我よりは、まだ想定して準備できると前向きにとらえましょう」
「エスコバー投手が戻ってくるときまでに、チームが良いところにいられるように、だね」
ピンチはチャンス。
そうなるようにしたい。
しかし、怪我人、多くないか?